前回からの続きです。
オーディオをやっていていちばん困るのが目に見えないことが原因で起きるトラブルで、たとえば「熱」「磁界」そして「振動」・・。
修繕に出していたCDトランスポート「ヴェルディ・ラ・スカラ」(英国dCS)だが1年8か月も待たされたあげく、治ったかと思えばまたもやトラブル発生で「元の木阿弥」へ。
到着当日は良かったのに、翌日になると「CDディスク」を読み込んでくれないのはいったいなぜ?
無い知恵を絞って沈思黙考すること10分余り、もしかして熱の影響で「IC(集積回路)」がおかしくなったのかもしれないことに気付いた。
思い当たる節といえば一晩中「ヴェルディ・・・」の「スタンバイ・スイッチ」を入れて「IC」を温めていたことしかない。
そこで、窮余の一策としてミニ扇風機で「CDトラポの心臓部」を冷やしてみることにした。
昨年(2020年)の6月に購入した携帯用ミニ扇風機の出番だ。
電源はパソコンである。お蔵入りしていたパソコンに繋いで5分あまり風を送って冷やしたところ効果てきめんで、恐るおそるトレイにCDを入れてみるとたちどころに小窓に見事「READ OUT」の表示が出た。
ウヒャア~、飛び上がるほどうれしかったねえ!!(笑)
それにしてもメチャ高価な機器がたかが「熱」ぐらいでダウンするなんてみっともない限りだが、発売から20年近く経っているので部品の経年劣化もあったりして仕方がないのだろう。
とはいえ、れっきとした「修繕屋」さんがこの現象に気付かなかったのは残念だ。
貴重な、それも晩年の「1年8か月」を無駄にしたが、これにて無事一件落着!
そして、次の関心事はミニ扇風機の電源として使っているパソコンに移った。
実は「北国の真空管博士」のご助力で、このパソコンに音楽ソフトを入れてもらいDAコンバーターの「TOPPING D10」で「パソコン オーディオ」を楽しめるようにしてもらっていたのだが、しばらく休止中だった。
今回は久しぶりの出番となったので、ミニ扇風機の電源以外にも活用してみたくなった。
とはいえ、パソコンの置き場所がないので仕方なくCECの「CDトラポ」の上に置いて操作したところ、何とclickが出来ない。矢印サインは出るのだが、肝心の丸いサインが出てこないのが不思議。
おかしいなあと、クルマで5分ほどの大型電気店に駆け込んで診てもらったところ、予想外にもサクサクと動くのである。これは何としたことか!
これでようやくパソコン設置場所の周辺環境に目が行った。
下側はCDトラポの電源トランス、左側は真空管アンプの大きな電源トランス、そしてすぐ右側はスピーカーの強力なマグネットが控えている。
これじゃ三方塞がりの「磁界」だらけですよねえ(笑)。
さっそく「磁界」から逃れるべくテレビの液晶画面の真下に移動させてパソコンの操作をしたところ快適に動き出した。
これでCDが1500枚ほど入った「HDD」からの再生が見事にできるようになったのはうれしい限り。
dCSの「CDトラポ」といい、パソコンオーディオの再開といい、まったく「両手に花」というもんでしょう。
これも「熱」と「磁界」という二つの関門をくぐりぬけたおかげ。
繰り返すようだが、これらは目に映らないだけにくれぐれも気を付けましょうねえ。
なお、冒頭に述べた「振動」に関しては適度な振動、たとえばスピーカーの箱鳴りや真空管ガラスの共振などは良い作用を及ぼす例もあり一概に「振動が悪い」とはいえないこともあるのでこれまた厄介ですね~。
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