先日来、何かと話題にしている中国製のDAコンバーター。仮に「G」としておこう。
ご承知の通り、DAコンバーターというのは「Digital」信号を「Analog」信号へ「Convert」(変換する)機器のことで、頭文字を取って「DAC」(ダック)とも称される。
デジタルの世界では音質を大きく左右する「要」となる機器である。
10日ほど前の6名による大がかりな試聴会で遺憾なく実力を発揮した「G」だが、その時はCD並みの「44.1KHz」でのテストだった。
そこで、18日(日)の午後になって、再度持ち主のYさんに願いして持参してもらい新たなテストをしてみた。
手前の機器がCDトラポのCEC「TL3 3.0」で「44.1KHz」の4倍のサンプリング「176.4Khz」出力が可能になっている。
そして見事に「G」がこの「176.4KHz」を受信した!
その様子がパソコンの大きな画面でご覧になるとお分かりだと思う。
そして出てきた音といえば・・。
Yさんともども絶句したのである。
「こんなに透明感のある音をこれまで聴いたことがありませんよ。」
夢中になってジャズボーカルをはじめいろんなCDをかけまくった。
ミッシャ・エルマンの弾くヴァイオリンがことのほかやさしいし、「島田祐子」さんが歌う「花の街」(団 伊久磨作曲)が懐かしい童心を蘇らせてくれる。
「島田祐子さんてこんなに透き通った声だったんですね・・」とYさん。
こんな音が毎日聴けるんだったらどんなにお金をはたいてもいいと正直思った。若い頃ならともかく、いい歳をして年甲斐もないけれど・・(笑)。
これでほんの少しばかり残っていた「レコード再生」への未練を100%断ち切ることが出来たのはありがたい。
Yさん曰く「このDAコンバーターは世界的に定評のある旭化成のAK4499チップを使ってますが、このチップが惜しくも生産中止状態で在庫限りでの生産になっているそうです。いつ販売中止になるか、時間の問題でしょう」
そうですか、購入するなら急ぐ必要がありますね・・。
実はつい先日のこと、ブログをご覧になった「北国の真空管博士」から問い合わせがあって、
「中国製のDAコンバーターの実験はいかがでしたか?」
「ハイ、とても素晴らしかったですよ。型番は〇〇でした。」
「ほう、それはさっそく調べてみましょう」
そして「製造元はデジタルの研究にかけては定評がありますね。製品のツクリも申し分ないです。チップも旭化成製ですし、オペアンプの部分も実に凝ってます。これはたいへんんなお買い得ですよ」
日頃から何かにつけて緻密でシビアな博士が珍しく絶賛されたので、これが最終的な後押しになって、パソコン画面の「今すぐ買う」をポチッ(笑)。
到着予定は8月上旬の予定。
おっと「AXIOM80」を駆動したアンプのことを忘れていた。
つい先日のブログ「ミニチュア管の魅力」で登場した「6072」(12AY7)を出力管にしたアンプだったが、Yさん曰く「先日の試聴会で使用したWE300Bシングルよりも音にスピードがあって鮮度が高いですね。私はこちらの方が好きです」
そして、辞去される際に「我が家では現在パワーアンプが無いので使い様がありません。このDACはエージングを兼ねて置いていってもいいですよ」とありがたいお申し出。
「それでは、しばし我が家で使わせてもらいましょう」と快諾。
なお、この「G」がいつ販売中止になるか風前の灯でそのうちネットから消え去る運命なので、後日のために商品説明を記録しておくとしよう。
●左右のチャンネルは、AKMの旗艦AK4499チップによってそれぞれデコードされます。2チャンネルDAC回路は完全に独立しており、独立した接地が行われ、最適なパフォーマンスを実現し、互いに干渉しません。
●CPLDプログラマブルロジックチップ、自己開発ロジック機能デジタル集積回路、内蔵クロック管理、2nd PLL デジタルシェーピング、DOP復調、PCM/DSDデポップスイッチなどの独自技術により優れた音質の強固な基盤が築かれました。
●8チャネルハイブリッドディスクリートIV変換回路と独立した加算回路は、AK4499大電流の要件を完全に満たしています。
●USBモジュールはXMOSのXU208チップを使用し、PCM768K DSD512をサポートします「USB入力なしだとこのモジュールがありません」
●合計90ポジションの0dB〜-90dBの高品質デジタルボリューム調整をサポートし、リモコン付きで、ボリュームを簡単に調整できます。 」
デジタル入力:
IIS、USBサポートされるPCM形式:16-32bit / 44.1、48、88.2、96、176.4、192、352.8、384、768kHz。 DSD64、DSD128、DSD256、DSD512;
同軸サポートされるPCM形式:16-24ビット/ 44.1、48、88.2、96、176.4、192、384 kHz; DOP64、DOP128
光ファイバー、AES / EBUサポートされるPCM形式:16-24bit / 44.1、48、88.2、96、176.4、192 kHz; DOP64
以上のとおりだが、毎日コツコツと地道に命を刻んでいると、たまには目の覚めるようないいことがあるようですよ(笑)。