前回からの続きです。
いよいよ試聴会の当日がやってきたが、梅雨末期なのに雨を免れてどんよりとした曇り空だったのは僥倖だった。
13時ごろに全員集合。うちお二人さんとは初対面なので「はじめまして、どうかよろしくお願いします~」。うち御一人は我がブログの読者だそうで恐縮です。
実を言うと、「ブログではさも素晴らしい音が出ているかのように書いてるけど、実際には口ほどにもない音だ」とガッカリされるのが嫌なので、なるべくなら聴かせたくないんだけど~(笑)。
そういえば我が家の音を聴いて「もう一度聴きたい」という方は滅多にいないことに気付いた。
自分ではいい音だと惚れ込んでいても、他人にとってはそれほどでもないというケースは日本中至るところでの日常茶飯事なのかもしれない。
自宅の音に疑問を挟まない人は、ある意味では幸せな人でしょうか(笑)。
それに、万一気に入った音だったとしても最後は「やっぱり聴き慣れた我が家の音が一番いい」となるのがオチでしょう~。
長年の経験上、その辺は達観している積りだが、やはり当座はお客様さんに喜んでもらうに越したことはない。
そういうわけで、ベストは尽くさねばと試聴システムの選定にあたっては当日のメインゲストとして中国製のDAコンバーターを持参されるYさんの好みに合わせることにした。
まずCDトランスポートはこのほど修理から戻ってきたばかりの「ヴェルディ・ラ・スカラ」(英国:dCS)。
次にスピーカーはYさんが大のお気に入りの「AXIOM80」。
とにかく「AXIOM80」を使わないと音の微妙なニュアンスは分かりませんと、いつも仰る。
それかといってご自宅用に「AXIOM80」を購入しようとはなされない。
というのも「二番煎じ」がお嫌いな方で、どちらかといえば「ベスト1」よりも「オンリー1」を優先される方だから。
独自性を優先するその気持ち、ちょっぴり分かりますよ(笑)。
次に、「AXIOM80」(フルレンジ)用のアンプは「WE300Bシングル」で決まり。
何やかや言ってみても、SN比に優れた「銅板シャーシ」や真空管のヒーター回路が別になっているなど凝ったツクリに加えて定評のある出力管とトランス類の組み合わせが醸し出す音色は他のアンプの追随を許さない。
次に低音域(100ヘルツ以下)を受け持つアンプは「EL34のプッシュプルアンプ」に決定。
能率が100db近い「D123」(JBL)といえども、コーン紙が重たいせいか、非力なシングルアンプではどうしても雄大なスケール感が出てこない。
JBL系をうまく鳴らすには真空管アンプでは「プッシュプル系」に限るみたいですね。
前置きが長くなったが、いよいよ中国製のDAコンバーターの設置を済ませて比較試聴に移った。
以下、続く。
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