昨日の散歩の途中に那賀川の堰堤へと向かった。此の堤は海岸から上がって来る海水と上流から流れ来る真水との縁切りの役目と写真の対岸の上流側に北岸用水の取水口があり渇水期の水量を確保する為に設けられている。其の為に写真の対岸下のコンクリート設備内に可動式ゲートが有り本流に流れ込む流量を調節している。現在は水田の稲作に大量の水が必要で上流側のダムからは一定量の水が放流されて居る為に堰堤全体を水がオバーフローしているが5月の前半では堰堤上には水が無く対岸まで歩いて行く事が出来ていた。
此の時期は既に鮎の遡上が始まって居るので此方の側の端に鮎が遡上出来る様に用水路が造られていて此の場所の高低差(3m強あろうか?)を楽に鮎が昇れる様に用水路に数箇所の障害物を作り水流を落とし鮎が段階的に体力を付けながら昇れる様に細工がしてある。其れでも水流は可也早く体長が8cmから大きくて12cm程度の鮎には大変な難所で一箇所のブロックを越すだけでも大変な苦労、何回も何回も失敗しながら溜りで体力を付けては上の段への挑戦を繰り返している。
その様な場所とは知って居たが今まで殆ど近づく事も無かったが昨日に其の横を通って居たら白鷺が10羽程たむろして遡上して居る鮎の子供を片っ端から食べて居たので折角に稚魚から大きく成り一生懸命に川を上がっている若鮎が可哀想に思えてついつい御節介をする事に成った。其の場所に近づくと白鷺はバタバタ羽ばたいて近くの場所で様子見状態であったが「邪魔なおっさんが現れて迷惑至極」の感じで此方の様子を伺っている。白鷺にすれば水の少ない場所を苦労しながら行く鮎は狭い場所にたむろして居るのだから労せずして得られる格好の獲物、白鷺側から見れば当然であろう。調子よく夕飯を頂いて居る所に予定外のオッサンの出現に「早く向こうに行け」状態・・・・ところが此のおっさん相当なへそ曲がりで「鳥目」と言われる程に鳥は暗く成ると周囲が見えなくなる夕方まで其の場所に居座ったので白鷺には最悪のパターン其の後 其々に何処かへと飛び去った。
長時間、其の場所に留まったので初めは良く見えなかった鮎の姿も眼が慣れると良く見える様に成りブロック毎の水流が弱い所では鮎がビックリするぐらい体を休めていて体力が回復すると一段高い場所へと移動するのだが未だ全体的に体力が無いのか?水の上をジャンプ(姿が完全に空中に出ている状態)して上る鮎は殆ど居なく水深が数cmの所を尾鰭を激しく左右に動かし精一杯の状態で上がっている。
三番目の写真では何匹程の鮎が確認出来ますか?私の見た所では5匹までは確認出来たが果たして?鮎も上がるタイミングがよく似て居て肉眼では10匹以上を同時に見る事も有るのだがデジカメのシャッタースピードが遅いので其の瞬間を旨く捉えられず此の写真が一番数多く写っている写真であった。矢張り動きのある被写体の場合は連写出来るカメラで無いと通用しない。ニコンかキャノンの連写5~6枚/秒のカメラが欲しいと痛切に思った。