先日に点検したテクニクスのステレオ・アンプ(SU-V6X)の故障箇所はアンプ出力段の片チャンネルの出力トランジスター(2SC3280 & 2SA1301)の故障であった。
修理用部品は即日に注文手配をしたが故障に寄って焼き切れた抵抗部品は後日に秋月電子に注文したのだが、トランジスターより先に抵抗(必要なのは1本なのだが最小注文単位が100本で誤差の範囲が1ランク下の物)が昼前に届いたので修理には出来るだけ誤差の少ない抵抗を使用する為にトランジスター交換前に100本の抵抗値を其々に実測する事にした。
自分が使用するアンプなら此処までの事はしないが、人様の物と成ると出来るだけの事をして於かないと修理後の後々のトラブル問題や私自信が行なった修理に自信が持てなく成るので手間隙の掛かる作業だが手を抜く事は出来ない。最初の段階の抵抗測定作業は『安かろう悪かろう』の代表選手であるチャイナ製のデジタル表示テスターを使用していたが測定する度にフラフラと測定値が変化して手間隙が掛かり頭に来て現職時代に使用していたマルチ・テスターを二階の物置部屋から探し出し最終的に此の測定器で抵抗100本の中から一番簿差の少ない抵抗を選び出す作業に入った。
本体回路に取り付けられていた抵抗値は流石にランクが高い部品なので同テスターで何回測定しても表示値は330Ωを維持して流石に名の通ったメーカー製!其れに比べて1袋100本単位の抵抗の方は測定値がマチマチで表示抵抗値と測定誤差が3オーム以下の抵抗は15本程度であった。其れを更にもう一回通り測定を行い最終的な1本を選び出したが此の作業に1時間程度を要した。
其の後に此の抵抗の半田付けを基板に行い、後は出力トランジスターの到着を待つばかりと成った。然し今回は久し振りに此の様なデジタル・テスターを使用したが私の様な昔のテスターに慣れた人間には特にトランジスターのB~E間と B~C間のバランスやE~C間のリーク・チェックなどは目視の針の振れで感覚的に手早く判断する事が出来て居たが今回、現役時代から長年愛用して居た慣れたテスターが如何う訳か?全てのレンジで針が触れ無く成り使えず仕方なく最初に写真のチャイナ製のデジタル表示テスターを使用したが此れには慣れて居らず各種部品の良否判定作業には往生した。