可成り前に少しサテライト通信に興味を持ち少し運用したが如何しても私の無線感?一寸生意気な事を申し上げるとアマチュア無線に於ける通信の面白さは読み切れないコンディション(電離層の妙味)と言う化け物を相手に予測出来ない偶発的なタイミングで御互い見知らぬ者同士が交信出来る所に一番の魅力が有り、其の意味で刻々と変化する電離層反射を利用したHF帯通信にこそ私は一番の魅力を感じる。其の限られたチャンスに確実に交信が出来る様に無線設備の充実をはかり運用テクニックを磨き其れ以外のありとあらゆる部分の改良と改善を図り其の結果として其れまで交信出来なかった場所やアマチュア局と交信する事が出来たり自分が目標としていた事が達成出来た段階で得る達成感や喜びを感じる事では無いだろうか?
私がアマチュア無線の運用で如何してもHF帯に拘るのは波長の違いからU、VHF帯より遥かに電波がより遠くに到達する性質に有り此れはアマチュア無線の一番の醍醐味である「如何に寄り遠くの局と交信出来るか?」の可能性が広がる事にある。V,UHF帯もDXと交信する楽しみは有るが其の到達距離には自ずから限界が有り通常の場合交信が可能な距離は精々数百Km程度で特殊な伝播のダクトやスキャッターを使っても国内か近隣の国程度へしか自局の電波が到達しない(稀に例外も発生するが)現実が関門であった。従って先ずはHF帯のDXCCを達成出来てからV,UHF帯を楽しめば良いと思って居た。其の為に開局以来HF帯でのDXingにのめり込んでいた私がDXCCの全カントリーとの交信を達成した段階で次の目標と成ったのはU、VHF帯を利用した(50MHz帯や144MHz帯を利用した)日本国内の全市との交信であった。
V,UHF帯で遠くの局とのQSOは常にノイズとの戦いで此れは私にとっての一番苦手な問題であった。50MHz帯の方はIC-756PRⅡで運用して居たので余り問題はなかったのだが144MHz帯と430MHz帯と1200MHz帯はSNに問題が有ったので思い切ってTS-790からICOMのIC-970を購入して入替えて運用して居たらSN問題は良化されたのだが周波数の安定度に少し不安を感じて後に高安定水晶(オプション対応)に交換して何とか現在は満足して居るが矢張り性分か?144MHz帯や430MHz帯を運用する事は余程の事でないと無い。
私は無線機卓には必要以外の無線機は並べない主義なので現在は机の前の正面左側にIC-756PROⅡと左側にIC-970の二台が並ぶだけで其々の予備機は同じ部屋の片隅に置いてある筈だが此処3年間ほどは姿を見た事が無い。開局してから約50年、HF帯やV,UHF帯の無線機をボツボツと買い換えて入れ替えながら使用して来たが其々の無線機の購入代金を合計すると結構な金額と成って居て驚くが一部のトランシーバーを除いて勿体無い(無駄使い)をしたとは全く思って居ないし後悔も無い。
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