今日は何だかお休みの生徒さんが多いので、何となく個人練習しながら時間をつぶしています。
そんな中、今日教室の中でBGMとしてかけているCDが、J.S.バッハの《ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ(全6曲)》です。ヴァイオリンは旧ソ連の巨匠レオニード・コーガン、チェンバロは20世紀バッハ演奏の巨星カール・リヒターです。1972年、ミュンヘン・バイエルン放送スタジオでの収録です。
詳しい曲の解説はウィキペディアに任せるとして、この録音を聞いていて思うのは、決して巨匠同士の火花の散らし合いではなく、むしろ偉大なバッハの作品を通しての、言葉を超えた相互理解というものです。
特に第1番のソナタで、ここ最近のオリジナルを基にして制作されたレプリカ楽器の繊細な響きと違って、時に重戦車のように響く、真鍮の響板の入ったリヒターのノイペルト・チェンバロのイントロの向こうから、天から降り注ぐように現れるコーガンのグァルネリの音が聞こえてくると、思わず涙腺が弛みます。また、第4番の第1楽章では、大曲《マタイ受難曲》の名アリア『憐れみ給え、我が神』に酷似したメランコリックなシチリアーノを、切々とした上品な歌い口で聞かせてくれます。
DENONシリーズレーベルから2枚組で¥1、800というお手頃な価格で発売されています。ガッツリ鑑賞するのは勿論、上質なBGMとしてもお勧めのCDです。古楽器でのバッハ演奏が当たり前になって久しい昨今ですが、そんな時代を迎える前の20世紀半ばに実現した旧ソ連と旧西ドイツの両巨匠の一期一会の名演を、多くの方々に堪能して頂きたいと思います。
そんな中、今日教室の中でBGMとしてかけているCDが、J.S.バッハの《ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ(全6曲)》です。ヴァイオリンは旧ソ連の巨匠レオニード・コーガン、チェンバロは20世紀バッハ演奏の巨星カール・リヒターです。1972年、ミュンヘン・バイエルン放送スタジオでの収録です。
詳しい曲の解説はウィキペディアに任せるとして、この録音を聞いていて思うのは、決して巨匠同士の火花の散らし合いではなく、むしろ偉大なバッハの作品を通しての、言葉を超えた相互理解というものです。
特に第1番のソナタで、ここ最近のオリジナルを基にして制作されたレプリカ楽器の繊細な響きと違って、時に重戦車のように響く、真鍮の響板の入ったリヒターのノイペルト・チェンバロのイントロの向こうから、天から降り注ぐように現れるコーガンのグァルネリの音が聞こえてくると、思わず涙腺が弛みます。また、第4番の第1楽章では、大曲《マタイ受難曲》の名アリア『憐れみ給え、我が神』に酷似したメランコリックなシチリアーノを、切々とした上品な歌い口で聞かせてくれます。
DENONシリーズレーベルから2枚組で¥1、800というお手頃な価格で発売されています。ガッツリ鑑賞するのは勿論、上質なBGMとしてもお勧めのCDです。古楽器でのバッハ演奏が当たり前になって久しい昨今ですが、そんな時代を迎える前の20世紀半ばに実現した旧ソ連と旧西ドイツの両巨匠の一期一会の名演を、多くの方々に堪能して頂きたいと思います。