今日も相変わらず大家のリフォームが続き、かなりな騒音に頭を抱えました。しかし、待てよ…これは逆に、おおっぴらに窓開けて楽器弾いても文句言われる筋合いはないよな…と開き直って、リフォーム騒音に対抗する…わけではないにしろ、こっちもヴァイオリンを取り出して練習してやることにしました。
何にしようか迷ったのですが、ここ最近弾いていなかったビーバーの大作《ロザリオのソナタ》の最終曲である無伴奏の《守護天使のパッサカリア》を練習してみることにしました。パッサカリアというのは舞曲の一種で、同じ音形を繰り返すバッソ・オスティナート(執拗低音)の上にメロディを紡いでいく変奏曲です。無伴奏曲ですから、当然ながらメロディ、ハモり、バスを全てヴァイオリン一挺で演奏します。
この曲は『ソ・ファ・ミ♭・レ』と繰り返すバスの上に、時に下に様々なメロディが展開されていきます。当然のことながら殆どが重音奏法になりますが、メロディに気をとられてしまうとバスのラインが薄くなってしまいますし、バスばかりに気を使い過ぎるとハーモニーが散漫になってしまうので、全体をどういったバランスで演奏するのかも自分一人で考えなければなりません。
時折楽曲分析などもしてみましたが、知れば知るほど精巧に出来た曲であることが分かります。しかも、これだけ緻密な作品ながら、演奏の技術的なことだけでみれば中級クラスくらいの技術でも弾けるような音譜ばかりで書かれていることにも驚かされます。この曲が、やがてバッハの大作《シャコンヌ》につながっていくということも納得です。今までにも人前で何回か演奏したことのある曲ですが、今回いろいろと見直してみて、改めて勉強し直してみようと思いました。
いろいろとあった中で、ドミトリ・シトコヴェツキーの演奏を転載しました。ヴァイオリン一挺が紡ぐ、オルガン曲のような精緻な世界をお楽しみ下さい。
Dmitry Sinkovsky Biber Passacaglia g-moll from Rosary Sonatas
何にしようか迷ったのですが、ここ最近弾いていなかったビーバーの大作《ロザリオのソナタ》の最終曲である無伴奏の《守護天使のパッサカリア》を練習してみることにしました。パッサカリアというのは舞曲の一種で、同じ音形を繰り返すバッソ・オスティナート(執拗低音)の上にメロディを紡いでいく変奏曲です。無伴奏曲ですから、当然ながらメロディ、ハモり、バスを全てヴァイオリン一挺で演奏します。
この曲は『ソ・ファ・ミ♭・レ』と繰り返すバスの上に、時に下に様々なメロディが展開されていきます。当然のことながら殆どが重音奏法になりますが、メロディに気をとられてしまうとバスのラインが薄くなってしまいますし、バスばかりに気を使い過ぎるとハーモニーが散漫になってしまうので、全体をどういったバランスで演奏するのかも自分一人で考えなければなりません。
時折楽曲分析などもしてみましたが、知れば知るほど精巧に出来た曲であることが分かります。しかも、これだけ緻密な作品ながら、演奏の技術的なことだけでみれば中級クラスくらいの技術でも弾けるような音譜ばかりで書かれていることにも驚かされます。この曲が、やがてバッハの大作《シャコンヌ》につながっていくということも納得です。今までにも人前で何回か演奏したことのある曲ですが、今回いろいろと見直してみて、改めて勉強し直してみようと思いました。
いろいろとあった中で、ドミトリ・シトコヴェツキーの演奏を転載しました。ヴァイオリン一挺が紡ぐ、オルガン曲のような精緻な世界をお楽しみ下さい。
Dmitry Sinkovsky Biber Passacaglia g-moll from Rosary Sonatas