共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

発表会、お疲れ様…

2016年03月30日 22時56分45秒 | 日記
今日は教室の発表会本番日でした。

会場に着くと、ちょうどゲンナリした顔の生徒達が受付をしていました。保護者の方々との挨拶もそこそこに、テンションの低い生徒達を回収して楽屋に向かいました。

昔はチューニングのためと、殆どが女性の職場の中で数少ない男性講師ということのために、大部屋の楽屋の他に、別に小さな部屋の楽屋を借りてくれていました。しかし、そんなことも今は昔、経営者が代わると方針も変わるようでチューニングのためはおろか、男の着替えのための部屋も用意されなくなりました。

まあ、男の着替えなんざぁトイレでチャチャッと済ませられなくもないのでいいっちゃあいいのですが、生徒達のチューニングはそういうわけにもいきません。

それでも無いものは無いので、生徒達や女性講師陣や、その時そこで弁当を食べていた女性スタッフの皆さんには気の毒でしたが、大部屋の一角を堂々と占拠してチューニングを開始させてもらいました。一部のスタッフは苦々しげにこちらに一瞥を送っていましたが、こちとら知ったこっちゃありません。さて、この状況を鑑みて、来年以降我々に再び別部屋が用意されることがありますかどうか…┐('~`;)┌。

毎年のことなのですが、生徒達は舞台袖に来てまで「ヤダ~」とか「帰りたい~」とかウダウダと往生際悪くゴネていました。そんなグロッキーな彼等をこっそり後ろから激写した後で、彼等に対して私が返す言葉はいつも同じです。

「毎年言ってるだろ?『始まれば終わる』んだ。大人しく座ってろ。」

これは、かつて矢野顕子女史がライブ前に考えることが何かを聞かれた質問に対して答えた言葉ですが、実に的を射た名言だと思います。その言葉通り、いざステージに出てさえしまえば(諦めからか)度胸が据わるもので、生徒達はそれぞれに堂々と演奏してくれました。

今回は特に、バッハのインヴェンション第1番と、スズキメソッドの第5巻教本に載っているバッハのガヴォットを、生徒のヴァイオリンと私のヴィオラとでデュエットしたプログラムがありました。ピアノ伴奏とはまた違った感じの演奏になって、客席からの反応はなかなか好評でした。

講師演奏は宮城道雄の《春の海》にしたのですが、洋物が大勢を占めている中に純和風のプログラムが入って、これが意外と好評でした。ただし、予測していたことですが終演後に数人から「お正月の曲ですね♪」と言われてしまいましたが…。

川崎市内にある会場の周囲に植えられている桜は、全くと言っていいほど咲いていませんでした。今回、講師演奏に《春の海》を選んだのも、もしかしたら満開の桜の中での演奏ができるかも知れない…という淡い期待があったのですが、そんな目論見は見事に空振りました…(´-ω-`)。

それでも、今回も生徒達はそれぞれにベストを尽くしてくれました。そのことに心から拍手を贈りたいと思います。お疲れ様!!
コメント
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