東十条探偵団2

明日は何を撮りに行こうかな?

昭和が色濃く残る稲荷神社

2020-05-17 | 散歩
  あちこちで立ち止まりながら帰ってきた通勤路、間もなく終着です。
  西新井橋近くに元宿堰稲荷、江戸時代にできた神社は
  いろいろと数奇な運命をたどりながら260年続いてきました。
  お化け煙突、いつでも夢を、、、昭和の思い出も残しながら。


  

     すぐ裏手に今の隅田川、当時の荒川が流れていました。
     (いまの荒川は明治になって掘削された放水路です)
     その荒川へのせき、堰があり水運の船が多くちょっとした港らしき風景だったようです。




  

     子ぎつねを連れた狛キツネさん、いい形です。




  

     拝殿は時代がかっていて趣のある佇まいをみせています、
     ただ単に古いだけっていう話もありますが。




  

     拝殿の屋根に鬼瓦らしきものが、見たところ魚の姿かな
     水運の地にあったこの神社は水の神さまが重要視されていたのですね。




  

     拝殿の裏側にはこれも古びた水神様の祠、
     川のほとりにあったのでここはやっぱり水神様が祀られているようです。




  

     昭和のころのこの地のランドマーク「お化け煙突」があったところです。
     東京電力千住火力発電所がありました、4本の煙突が潰れた菱形に配置されていて
     見る場所によって1本から4本に見えるので人呼んでお化け煙突、
     建設運営に関する神事はこの神社の扱いでした。
     私も東京へ来てしばらくはこのお化け煙突を見ながら
     後楽園からこの地まで毎日のように自転車で走っていました。




  

     そしてこんな看板もひっそりと立っていました。
     吉永小百合、浜田光夫、橋幸夫主演の日活映画「いつでも夢を」、
     当時青春の真っただ中にいた私たちの胸をときめかせた映画でした。
     ロケがこの近くでも行われたようです、お化け煙突なんかを取り込んだのでしょうか
     映画は何回も見たけどそのシーンは記憶には残っていません、古い話です。
     ♪ いつでも夢を~いつでも夢を~、、、今のこの時期に唄う歌のよう・・・。




  

     すぐ近くに別の関連でこんな絵もありました。
     葛飾北斎の 「富岳三十六景 武州千住」、
     この場所から描かれたと推定されています。
     荒川(現・隅田川)のほとり、せき(堰)の近くで釣りをする人や馬で荷物を運ぶ人、
     その向こうに富士が描かれています。




  

     いま私が富士山を撮っているのはここから数百メートルの場所、
     北斎と同じようなところから見た富士山を撮っていると思うと
     何か不思議な気持ちです。
     建物が無かったら今でも隅田川の向こうにあんなふうに見えるのでしょうね。

          data: EOS5DmarkⅡ/EF17-40 1:4。 撮影 5月13日 千住桜木町・元宿堰稲荷神社
          
コメント (4)
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