桜というとソメイヨシノの美しさを連想しますが、山桜も見事なものです。
山桜の種は概して発芽率が高く、種からの育苗が容易です。
日本の山に向いているのでしょう。
若い頃埼玉県所沢に住んでいたことがあります。
美しい武蔵野の雑木林をよく散歩しました。
ところがこの辺りは雑木林のほかに広大な畑も広がっていた所で、大地が乾燥した日、強風が吹くと土煙が空高く舞い上がり、住宅地域に吹き寄せてきました。
土埃は部屋の中まで入り、机も床も土埃でおおわれました。
このような広域を襲う土煙は経験したことがなかったので、私はすっかり驚いてしまって、所沢はとても人の住む所ではないと思い、約1年で転居しました。
中国の黄砂は西方に広がる広大な砂漠から吹き上げられて東に流れ、黄土高原を形成し、さらに中国の河北、朝鮮半島の空をおおい、海をこえて日本全土に飛来します。
所沢の生活に悲鳴をあげた私などはとても中国の黄土高原や河北には住めないでしょう。
この黄砂の飛来は巨大な自然現象ですから防ぐことは不可能でしょう。
しかし中国の黄土高原、さらにはその西方の砂漠の東端でも緑化に成功すれば、黄砂の飛来量を減らすことは可能でしょう。
東アジアは戦争の恐れがあると言って、各国軍備拡充に注力していますが、軍備拡充も戦争も全く生産性のない行為で、まことに馬鹿馬鹿しいことです。
文化の発達した21世紀、どうして各国が非生産的行為に貴重な税金を費やすのか理解できません。
日本は軍備拡充という馬鹿をやっている国の一つですが、せめて日本だけでも戦争放棄の憲法を思い出して、改めて日本は戦争しないと宣言して、東アジアを住みやすい地域にするため荒地や砂漠の緑化で協力し合おうと隣国に話しかけてもらいたいものです。
平和ボケを嘆く評論家が多いのですが、考えを変え、軍備拡充ボケを批判してもらいたいものです。