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テレビなどの「報道」は「子供」が見る「大人」の一部分です。

2023年09月09日 23時39分39秒 | 社会・経済
ここ数週間のテレビやネット、新聞などのマスコミの報道を見ていると、ことごとく日本の社会のレベルの低さはもとより、マスコミのレベルの低さを感じます。

木曜日のジャニーズ事務所の会見を見ていて、総じて内容のはっきりしてなさが、「こんな会見どっかで見たな?」と既視感を持っていたら、ビッグモーターの記者会見を思い出しました。
考えればどちらの記者会見も同族経営の会社での悪事であり、それぞれキーパーソンと言える人物の出席がありませんでした。
ジャニーズ事務所の記者会見では、ジャニーズのすべてを知りメディアを牛耳っていた、白波瀬傑氏。
ビッグモーターの記者会見では、経営の全権を委ねられていた、兼重宏一氏。
どちらも副社長でそれそれの問題についてすべてを知っていただろうキーパーソンと言われています。
その共通した部分だけを取り上げたとしてもこの2つの記者会見が、「謝るところは謝るが、逃げられるところは逃げたい。」という意志が見え隠れしています。
どちらもお客様商売ですから、その意志を持つのはある程度仕方ないことなのかもしれませんが、これでは本当の意味での謝罪は成立しませんし、今後同じ過ちを繰り返す可能性があります。
そして、それで社会が許すのであれば(今でもたいがいな状態ですが)今後ますます社会の常識、モラル、ルールなどが崩壊し社会全体が悪しきものになっていく可能性があります。


先週も書きましたが、特にジャニーズ性加害問題ではその問題の一端としてマスコミの沈黙が挙げられていました。
2004年に最高裁で確定された判決で事実認定された性加害がジャニーズ事務所への忖度もあって、その判決の報道すらまともに行われませんでした。
そして判決が確定して約20年経ってから、それも外国の報道機関イギリスのBBCのドキュメンタリー番組によって日本でもやっと、本当にやっと白日の下にさらされることとなりました。
その忖度による沈黙と同時に日本のマスコミはジャニーズ事務所のタレントを使いお金儲けをする取引関係によって、この20年ほどの間、性加害の「共犯」とも言える立場になっているわけです。

これも先週書きましたが、マスコミはこの約20年間の「共犯」だった立場にどうケジメをつけるのか?
社会全体が悪しきものにならないように視聴者である僕らは注視しなければならないでしょう。マスコミ各社が今回のジャニーズ事務所の記者会見を承けコメントを出してはいますがそれだけではダメでやはりマスコミ各社が第三者委員会を設置し、この「共犯」であった約20年間を検証しなくてはいけないでしょう。
そのうえで初めて、ジャニーズ事務所の性加害問題の今後の追及ができる立場になるわけであって、それなしではただの茶番です。
また追及もジャニーズ事務所の「謝るところは謝るが、逃げられるところは逃げたい。」という態度を徹底的に批判し「逃げ得」を許さず、今回の性加害に対する相応の社会的制裁を加える姿勢が必須です。
これには、社名に「ジャニーズ」を残す残さないの議論に被害者側に立った追及、東山紀之新社長の性加害に関わる部分への追及等が具体的に挙げられるでしょう。

まずは自らの「共犯」に対する第三者委員会の設置、事実に基づいた検証、そして、被害者側に立ったジャニーズ事務所への追及等、今後マスコミにそういった厳しい姿勢がなければ、それはマスコミとジャニーズ事務所のただの「傷の舐め合い」です。視聴者に対する汚くて酷いハラスメントではないでしょうか。

子供が見ています。
こんな僕でもテレビのタレント(原田知世さん)に興味を持ったのは小学6年生の頃です。
人間は誰しも小学校後半から中学生そして高校生にかけて多感な時期です。
被害者の皆様もそうで、だからこそ今回の性被害はその年齢層に非常に長らくの間多くの人数の被害者を生んだからこそ大きな問題になっているわけですが、もちろんジャニーズ事務所がお客様の層にしているのも同じ年齢層の皆様です。
今回の問題で世の中に悪い大人がいて悪いことをした事実は明らかにされました。
今後、世の中に良い大人もいて、人権が侵害された悪事を良い大人が厳しい追及をしてすべてが明らかにされ悪い大人が責任を取らされることをしないと、子供たちが未来に夢が持てず大人になることに希望が持てなくなるでしょう。

そんな世の中にしないためにも、まずはマスコミの努力が欠かせません。
そしてマスコミが努力をしないのなら、視聴者としてマスコミに声をあげることをしないといけません。
子供たちが未来に夢が持てず大人になることに希望が持てなくなる社会になってしまったら、それこそ日本の国民全員にしっぺ返しがくるでしょう。

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