折にふれて

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音楽とともに、折にふれてあれこれ。

輝きのままで  By空倶楽部

2018-12-29 | 空倶楽部

 「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


この輝きが少しでも長く続いてほしい──

今年最後の琵琶湖を眺めながら、そう思った。


12月22日16時30分頃 長浜市野鳥センター     Sony α99  F2.8G/70-200㎜ (F/11,1/100sec , ISO100) 

 

 

冬至の夕陽は竹生島に落ちる ──。

野鳥センターのスタッフの方にそう教えていただいたのが4年前。

それ以来、年末の琵琶湖通いが始まった。

琵琶湖の北端には、葛籠尾(つづらお)崎と呼ばれる小さな半島が張り出し、

また、その先には竹生島がぽっかりと浮かんでいる。

さらに、向こう岸遠くの比良山系の眺めも含めて、

自分にとって、琵琶湖の中でもっとも好きな風景の一つである。 

その風景を染める夕陽を狙って、はるばる出かけていくのだが、

実はこの夕陽、いつでも見ることができるわけではない。

秋分の頃までの夕陽は葛籠尾崎の山中に落ちる。

それが、秋の深まりとともに、次第にその位置を湖面へと移し、

冬至には竹生島に向かって落ちていく。

その後、落陽は反転し、葛籠尾崎へと戻り、

春分を過ぎるとふたたび山中に隠れ、琵琶湖を直接照らすことはない。

つまり、この野鳥センターで夕陽を撮る時期は秋分から春分の半年間、

そして、そのクライマックスとも言える日が冬至なのである。

ところが、この時期の湖北は晴れ間が少なく、厚い雲に閉ざされることが多い。

この日の予報も高い降水確率であきらめ気分で訪れたわけだが…。

午後2時過ぎから厚い雲を眺めながら日没を待つ。

4時過ぎ、湖面近くの雲が流れ始め、

そして、日没前の一瞬、雲の間から覗く光が、空、そして湖面を金色に染め上げていった。

この輝きが少しでも長く続いてほしい!

そう祈りながら、夢中でシャッターボタンを押し続けたのである。

 

今年も、丸く形を整えて、真っ赤に落ちてゆく夕日をとらえることはできなかった。

しかし、充分とは言えないコンディションの中、一瞬の晴れ間に出会えたことが無性にうれしく、

この金色に輝く夕景もまた琵琶湖の風景と、高揚した気分で今年最後の撮影を終えることにしたのだった。

 


この風景を眺めながら、ふと思い出した曲。

ステイ ゴールド  スティーヴィー・ワンダー


Stay Gold      Stevie Wonder 

 

空倶楽部のみなさんへ

今年もお世話になりました。

ご訪問、そして、いただいたコメントにただただ感謝申し上げるばかりです。

ほんとうにありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします。

juraku-5th

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