はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

神話の舞台 天岩戸神社へ

2022-06-16 16:25:25 | 寺社めぐり
『古事記』に書かれている天岩戸神話の伝説の地、天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)を訪れました。
高千穂で一番楽しみにしていた神社の一つです。

天岩戸神話とは、簡単に要約するとこんなお話です。
「高天原の天照大御神(アマテラスオオミカミ)は訪ねてきた弟の須佐之男命(スサノノミコト)の乱暴な振る舞いに天の岩戸にお隠れになり、世の中は闇に閉ざされてしまいました。
困った神々は相談をして、「天岩戸の前で大騒ぎをして天照大御神を外に誘い出そう」ということになりました。
天岩戸の前で天鈿女命(アメノウズメノミコ)が踊りましたが、その踊りが面白いので神々は、わっははと笑い出しました。
岩戸の中にいた天照大御神は何事が起きたのかと戸を少し開けたところを、手力男神命(タジカラオノミコト)が戸を押し開けて天照大御神を岩戸からお出ししました。
そして、世の中は再び明るくなりました。」

ちなみに、手力男命が投げ捨てた岩戸は長野県まで飛んでいき戸隠山になったそうです。


天岩戸神社の鳥居をくぐります。




こちらは西本宮です。この背後に御神体の「天岩戸」があります。「天岩戸」を遥拝するためには、神職の案内が必要です。(30分毎にあります。)
お祓いを受けてから、遥拝殿から「天岩戸」を遥拝しました。写真撮影はもちろん禁止です。対岸にある「天岩戸」をしっかりと目に焼き付けました。




次に向かったのは、天安河原(あまのやすかわら)です。




川に沿って10分ほど歩きます。




大きな洞窟が見えてきました。私はこれまで、ここが「天岩戸」だと思っていたのですが、現地に行って初めて間違いがわかりました。




神々が集まって相談をされたと伝えられるところです。




神々の息吹が聞こえてきそうな雰囲気がありました。




たくさんの石が積まれていました。石を積んで願い事をすると叶うそうです。




不思議なパワーを感じるところでした。




写真もたくさん撮ったのですが、半分くらいはうまく写っていませんでした。やはりパワースポットなのでしょうか。




この時間はたくさんの人がいましたが、独りなら行くのは遠慮しておきます。




天岩戸神社を訪れて「天岩戸」を遥拝し、天安河原も訪れ、しばし神話の世界に入り込んだ時間でした。




以前、戸隠神社にお詣りした時に天の岩戸が飛んできて戸隠山が誕生した話を聞いていて、信州の伝説かと思っていました。
今回、天岩戸神社の神職がその話をされたので、つながっていたのだと納得しました。
しかし、天の岩戸を信州まで投げ飛ばした話など、神話の話は広大で興味がつきません。
ちなみに、手力男命が岩戸を投げ飛ばした話は「古事記」には書かれていません。


※訪問日 2022.6.9

くじゅうから高千穂へ

2022-06-15 17:15:15 | 知らない街をぶらり
平治岳から下山したあとは、楽しみにしていた温泉に向かいました。
筋湯(すじゆ)温泉という、くじゅう連山の麓の温泉に泊まりました。
温泉もビールも最高で、極楽すぎて写真を撮るのも忘れてしまいました(笑)

というわけで、翌日の高千穂をめざすところからスタートです。

くじゅうの山なみを縫うように道が続いています。




こんな気持ちの良いドライブウェイがつづきました。(助手席からの撮影です。)




牛さんも放牧されていました。




ゆったりとした風景です。




しばらく走ると、阿蘇の山なみが見えてきました。




この日もすっきりしない天気で、頂上あたりには雲がかかっていました。




水田の模様が美しかったです。




思ってもいなかったのですが、道は阿蘇神社に続いていました。ここも一度来たかった神社なのでラッキーでした。




阿蘇神社も2016年の熊本地震で大被害を受けました。上の写真は、実は修復用の建物に描かれた物です。




本殿はなんとか修復されたようでした。熊本城はよく話題になりますが、まだまだ地震の爪痕が残っていました。




阿蘇連山のひとつ根子岳を眺めつつ、山の中を走って行きます。




そして、神話の里 高千穂に到着です。手力男命(たぢからおのみこと)と天鈿女命(あめのうずめのみこと)が迎えてくれました。




先ずは高千穂神社にお詣りです。




境内には「秩父杉(樹齢800年)」や「夫婦杉」がそびえていました。




巨木には不思議な魅力があります。




約1900年前の垂仁天皇時代に創建されたということです。




高千穂神社は、巨木に囲まれた神社でした。




※訪問日 2022.6.9

ミヤマキリシマ咲く平治岳に登りました(3)

2022-06-13 19:55:55 | 山歩き
この日は晴天の予報だったのですが、頂上についた頃には曇りの天気になっていました。
青空とミヤマキリシマの写真が撮れることを期待していましたが、叶いませんでした。
それでもなんとか頂上にたどり着いて美しいミヤマキリシマの写真を撮ることができました。


頂上からの眺めですが、あいにくの曇り空でした。
(数日前にブログ仲間の錫杖さんが登られて、「錫杖流」に素晴らしい絶景をアップされています。)




頂上付近のミヤマキリシマは見ごろでした。




頂上からはミヤマキリシマだけでなく、くじゅう連山の山々を眺めるのも楽しみにしていたのですが‥。




今回はソニーのコンデジではなく、FUJIFIL XT-10を持っていきました。(正しくは持ってもらいました。)




頂上でもウグイスが枝の上で囀っていました。




頂上には20〜30分いたでしょうか。名残はつきませんが、そろそろ下山です。




今年は虫の害でミヤマキリシマが不作ということでしたが、初めて訪れる者にとってはこれでも十分感動しました。




何年か後には復活するそうですが、また登りに来る元気はないでしょう。




遠くに見えるのが法華院温泉山荘です。この時期は予約でいっぱいのようです。テント泊なら予約なしでもOKです。




本当にピンクが美しいミヤマキリシマです。




今回、私たちが登った平治岳は、くじゅう連山のほんの一部です。




九州では、くじゅう連山の他に阿蘇山や霧島などの山塊があり、どれも魅力的ではありますが、もう登るには歳をとりすぎました。




それでも開聞岳には登っておきたい気がします。




大戸越が近づいた頃ガスが湧いてきて、ポツポツと雨が降り出しました。快晴の登山の予定が、雨の下山になってしまいました(笑)



ここからは、カメラもザックにしまって、ひたすら下山に専念しました。
滑りやすい激坂はさらに危険を増して、気が緩められない下山になりました。
登山口に着いたのは15時7分でした。
こうして8時間25分の山旅は終了しました。
しんどい登山でしたが、なんとか頂上に立つことができ、ミヤマキリシマを楽しめて良かったです。


※登山日 2022.6.8

ミヤマキリシマ咲く平治岳に登りました(2)

2022-06-12 17:15:15 | 山歩き
バテながらもなんとか大戸越(うとんごし)という峠までたどり着きました。
峠までで良いかと思っていたのですが、ミヤマキリシマに元気づけられて平治岳(ひいじだけ)の頂上をめざしています。


大戸越から少し登って来ると、ミヤマキリシマも綺麗に咲いていました。




何度も来られている登山者には不満足な景色のようですが、はじめて登る私にとっては満足な景色です。




坊ガツルも下の方になりました。




確かにこの斜面全体がピンクだったら綺麗なことでしょう。




なんとか南峰の頂上につきました。




向こうに見えるのが平治岳の本峰(頂上)です。




南峰付近のミヤマキリシマです。




晴れていれば坊ガツルを取り巻くくじゅうの山々が見えるのでしょうが、残念ながら雲に隠れていました。(この日は晴天の予報でしたが‥。)




この日もたくさんの方が登って来られていました。この時期は登山者が多いそうです。




最後の力をふりしぼって頂上をめざします。




ガスが晴れると綺麗なミヤマキリシマの斜面があらわれます。




大戸越の激坂を登っている時は、ここまで来れるとは思っていませんでした。




ガスがかかったり切れたり、もう少しで頂上です。




そして、ついに頂上に立つことができました。登山口を出発してから4時間32分(休憩も含めて)かかりました。




ヤマップ のコースタイムでは3時間なので1.5倍です。(最近は1.5倍で歩ければ良いかと思っています。)
ちなみに数日前に登られた錫杖さんは2時間ほどで登られたそうです。(やはり天狗さんでした。)
今回山の仲間がいたから登られたものの、独りでは無理だったでしょう。山仲間に水や雨具、カメラまで持ってもらってなんとか登る事ができました。お二人に感謝です。

次回は頂上からの景色ですが‥。


※登山日 2022.6.8

ミヤマキリシマ咲く平治岳に登りました(1)

2022-06-11 19:15:15 | 山歩き
九州の山にはじめて登りました。
くじゅう連山に咲くミヤマキリシマのことは以前から知っていたので、一度登ってみたいと思っていました。
そして今回、石鎚山や伯耆大山に登った山仲間と登ることができました。


朝の駐車場は霧に包まれていました。天気予報では大分県は晴れマークだったので、そのうち晴れてくるだろうと考えていましたが‥。




男池の登山口です。ここからが平治岳(ひいじだけ)への最短コースということでしたが、なかなか厳しい登山道でした。




登山口から一歩踏み入ると、緑の世界が広がっていました。




まるで富士山の青木ヶ原樹海のような所です。




原生林の中を進みます。




岩を巻き込んだ樹木です。




この辺りまでは平坦で余裕もありましたが、このあと激坂が続きました。(実は、大阪から車でやって来て車中泊したのですが、眠れなくて体調は最悪でした。)




ソババッケに到着です。ここまでコースタイムを随分とオーバーしていました。私のペースが上がらず、この時点でバテバテでした。




遠くに見えるピークが平治岳でしょうか。あまりの遠さに、途中の峠まで歩ければいいかと思ってしまいました。




そして、なんとか大戸越までやってきました。途中の道は滑りやすい黒土の道で、岩の段差もキツかったです。この斜面を登りきれば頂上です。




ここまで来ると待望のミヤマキリシマが迎えてくれました。本来ならこの見えている斜面がピンク色に染まっているはずですが、今年は虫害で枯れていました。




バテバテでしんどかったのですが、ミヤマキリシマに元気づけられて頂上をめざすことにしました。




少し登ると、下の方に坊ガツルの草原が見えました。ここには山小屋とテント場があります。




ホーホケキョと近くでウグイスがなくのでよく見ると、枝の上にウグイスがいました。(望遠が無かったのでトリミングしています。)




上に登るにつれてミヤマキリシマも美しくなってきました。そして、不思議なことに元気も出てきました。




<つづきます>


※登山日 2022.6.8