敗戦の年、たっぷり降った灰を、ピンク色に染めて遊んでいたっけ。 いま、縁側でザラザラ、髪パサパサ、めがね汚れるで、愚痴りたくなる。
だが待てよ。
二千年以上も昔、旧約の民は、自分たちの罪に気付くと、灰をかぶって悔い改めたのではなかったか。
降灰がおのれの心を糾明する道に向かわせるなら、これはもう恵みというしかない。
灰よ降れ。
わたしの心に。
鹿屋市 伊地知咲子(73) 2010/2/18 毎日新聞鹿児島版掲載
だが待てよ。
二千年以上も昔、旧約の民は、自分たちの罪に気付くと、灰をかぶって悔い改めたのではなかったか。
降灰がおのれの心を糾明する道に向かわせるなら、これはもう恵みというしかない。
灰よ降れ。
わたしの心に。
鹿屋市 伊地知咲子(73) 2010/2/18 毎日新聞鹿児島版掲載