I市にすむ随友から電話がありました。
「今日はねぇ釣りに行ったのよー、なんも釣れん日もあるんだけど、今日はねぇワッゼー大漁じゃったー」
あらぁ、その魚を送ってくれるって話かなあ…。
彼はずっと前ですが、美味しい干物を作って送ってくださったことがあり、欲張りの私はついつい期待してしまいました。
ところが話はどんどん別な方向に展開していきます。
「海岸に、きれいな小さい瓶が落ちて居てねぇ、気になって拾ったのよ」
うんうん、それで中身は何だったの?
中には小さな紙切れがあり、亡くなられたお母様をしのぶ娘さんのお手紙だったそうです。
お母様と海を見に行ったときの思い出を書かれた文章の最後には、
「この瓶を拾ってくださった方は、母がいつまでも海を見られるようにどこかにそっと置いてください」と。
ロマンチストの彼はいたく感動し、波にさらわれないようなところに、そっと置いてきた…というお話でした。
お手紙の主は熊本市に住む女性だそうですが、どうやってI市の海岸に流れ着いたのでしょう。興奮さめやらぬ彼に
「それを、是非、男の気持ちに投稿して!」とお勧めしました。
「はがき随筆」常連の彼は、いつもユーモアあふれる楽しいエッセーを書くのですが、
「じゃっどん、僕はねぇ、250字になれっせえねぇ、長い文章はかかならん」とおっしゃいます。
彼は、97歳で寝たきりの奥様のお父様を介護しながら、居酒屋を経営し、お店はいつも予約でいっぱいという腕のいい調理師なのです。
思い出のいっぱい詰まった小瓶が彼に拾われて良かった。
心がほわーっと暖かくなる電話でした。
「今日はねぇ釣りに行ったのよー、なんも釣れん日もあるんだけど、今日はねぇワッゼー大漁じゃったー」
あらぁ、その魚を送ってくれるって話かなあ…。
彼はずっと前ですが、美味しい干物を作って送ってくださったことがあり、欲張りの私はついつい期待してしまいました。
ところが話はどんどん別な方向に展開していきます。
「海岸に、きれいな小さい瓶が落ちて居てねぇ、気になって拾ったのよ」
うんうん、それで中身は何だったの?
中には小さな紙切れがあり、亡くなられたお母様をしのぶ娘さんのお手紙だったそうです。
お母様と海を見に行ったときの思い出を書かれた文章の最後には、
「この瓶を拾ってくださった方は、母がいつまでも海を見られるようにどこかにそっと置いてください」と。
ロマンチストの彼はいたく感動し、波にさらわれないようなところに、そっと置いてきた…というお話でした。
お手紙の主は熊本市に住む女性だそうですが、どうやってI市の海岸に流れ着いたのでしょう。興奮さめやらぬ彼に
「それを、是非、男の気持ちに投稿して!」とお勧めしました。
「はがき随筆」常連の彼は、いつもユーモアあふれる楽しいエッセーを書くのですが、
「じゃっどん、僕はねぇ、250字になれっせえねぇ、長い文章はかかならん」とおっしゃいます。
彼は、97歳で寝たきりの奥様のお父様を介護しながら、居酒屋を経営し、お店はいつも予約でいっぱいという腕のいい調理師なのです。
思い出のいっぱい詰まった小瓶が彼に拾われて良かった。
心がほわーっと暖かくなる電話でした。