妻には退職金の一部から慰労金を出し、台湾旅行や北海道等の国内旅行五回の費用も私が払った。在職中に子育てや母の介護を妻まかせにしたことにはみそぎが済んだと思っていた。しかし妻が何かの拍子に昔のことを思い出すと「あなたにはありがとう、ごめんなさいという気持ちがない」と責め立てる。
韓国との慰安婦や徴用工の問題と同じように、被害者側からすれば加害者が心から反省していないと受け取れるのだろう。「金を出して済んだことだ」との思いがある限り、それが被害者側に感じられて許せないとの思いになるのだろう。
熊本県合志市 古城克己(77) 2019/4/17 毎日新聞鹿児島版掲載