梅雨本番、雨がアジサイの花を引き立てる。色や種類も多くなり、人の庭や道脇に咲いて、目を楽しませてくれる。
墓に行く道の土手でも見ごろになった。20年前、枝を1本貰い挿し木した。以降、もらった株や挿し木で増えた。
その頃、友達の庭に白い珍しいのが咲いていた。「墨田の花火」の名が、かの夏の風物詩を連想させた。浴衣を着て一度だけ友達と行ったのを思い出した。
色と名が気にいって枝をもらった。桃色の横に挿したのは薄桃色に、青色の隣のは淡い水色に色を変えて咲く。不思議がらせるが、それはそれで面白い。
宮崎県串間市 武田ゆきえ(65) 2020/7/8 毎日新聞鹿児島版掲載