「晴後曇り、夕には雨」の予報を耳にして、朝6時ウオーキングに出かける。青い空、冷めたい空気が気持ちよい。まもなく小学校近くの花壇にさしかかる。花壇をのぞき込むようにして歩を緩める。と、大きな紫陽花の株が目に留まる。青草色の卵形、大きな葉群の上に、蛇の目模様、群青色の花(本当は萼か)が幾重にも重なり合い、しっとりとした美しさに魅了される。はっとして頭上を観ると差しかかる樹枝の合間に白い大きな残月が見え隠れする。梅雨入りを前に紫陽花と残月、まさに最高、水墨日本画を観る心地でした。
熊本市中央区 木村壽昭(87) 2020/6/27 毎日新聞鹿児島版掲載
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