はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

3333段

2020-04-28 08:56:56 | はがき随筆
 私が50歳代だった頃、ある日曜の朝、20歳代だった娘が「3000段の石段上りに行こい」と誘った。家内も含めて娘が運転する車で美里町へ向かった。
 家内は下で待っていると言うから、娘と2人で石段を上り始めた。日曜日のせいか上りも下りもごった返していた。脇に500段、1000段などと標識があるのは役に立った。ホーホケキョ。時々両側の雑木林から鶯の声が聞こえる。2000段を過ぎてエッチラオッチラと足を交わし、3333段を上り終えて釈迦院へ参詣した。納経帖によると平成2年4月15日であった。懐かしい思い出だ。
 熊本市東区 竹本伸二(91) 2020/4/21 毎日新聞鹿児島版掲載

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