はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

写真の師匠

2018-06-08 17:54:05 | 岩国エッセイサロンより
2018年6月 8日 (金)
   岩国市   会 員   片山清勝

 昔、愛用していた写真用白黒フィルムの販売に幕が下りる。白黒は、1枚ごとに構図、絞り、シャッター速度を考え「赤色は赤と見えるように」とシャッターを押させた。撮るとプリントはカメラ店へ依頼した。デジカメと違い、それを受け取るまでの不安とドキドキ感、今では味わえない楽しみだった。
 納得の1枚も白黒写真はセピア色になる。それは過ぎた時間を懐かしむ思いが色彩になってにじみ出るように思える。
 写真は一枚一枚を丁寧に撮ること、そう教えてくれたフィルムの教訓、デジカメに変わってもそれは生きている。

    (2018.06.08 毎日新聞「はがき随筆」掲載)


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2 コメント

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いつも素敵なお写真を… (アカショウビン)
2018-06-11 20:37:36
昔、写真屋さんに
「デジカメはカメラじゃないよ」
と言われた事がありました。

私が初めて、カメラを手にしたのは、いわゆる「バカチョン」と言われた、コンパクトカメラです。

今では、スマホのみ。
スマホもカメラじゃないよ!
といわれそうですが。
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初心 (tatu_no_ko)
2018-06-09 08:25:45
転載有り難うございます。
腕の上がらないカメラ歴ですが、楽しんでおります。
はがき随筆をかきながら、初心の大切さを改めて感じさせた白黒フィルムでした。
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