居間から見える大木の桜が今年も満開になった。早朝、蜜を求めてか雀やつぐみの大家族が、花から花へと飛び交う。外出もままならぬ今、その光景にしばし慰められる。毎年桜の下でにぎやかに花見をされていた団地の方の姿は見えず、登校できない子供たちが「ひらひら」と散る花びらを手に受けながら駆け回っている。みんなが楽しみに待っていた春なのに。世界を恐怖におとしいれている新型コロナウイルス。散る桜と一緒に消えてくれればいいのだが、収束の兆しは見えず。医学の力を信じ待ち望み祈ることしかできないのだろうか。
熊本市中央区 原田初枝(89) 2020/4/25 毎日新聞鹿児島版掲載
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