はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

新築の音

2015-09-30 20:39:46 | 岩国エッセイサロンより
2015年9月30日 (水)

岩国市  会 員   片山 清勝

 向かいの新築現場、棟上げが終わると重機の音が消え静かになる。すると、シャッシャと鋸で木を切る音、シュルシュルと鉋屑が舞い出る音、金槌で打つ音など、日本家屋造り独特の懐かしい仕事の音に変わる。
 どの音も軽快で単調だが力強く聞こえる。それは、施主の夢を作り上げていく大事な任務を背負っているからだろう。
 パタ、パタという音、畳職人が、敷いた畳をたたいている。連日させてもらった仕事見学もイ草の香りをかいで終わり。
 多くの職人が手がけ完成した家の住人は3世代家族という。元気な子供の声が楽しみだ。      
   (2015.09.30 毎日新聞「はがき随筆」掲載) 岩国エッセイサロンより転載

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1 コメント

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心地よい音 (tatu_no_ko)
2015-10-02 08:31:34
転載ありがとうございます。
向かいの現場なので施主様に無断で現場監督を務めました。
人様のものでも新しく出来ていく姿には感動しました。
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