はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

心の宝物

2006-05-08 21:46:27 | はがき随筆
 「よく来てくれたね」と言った途端、胸の奥から熱い物がこみ上げる。東京から会いに来てくれた4人。昭和20年8月6日の彼たちとの行動が走馬灯の様に浮かぶ。外で夕食を済ませ自宅で明け方近くまで3年生から6年生までの思い出に笑い転げる。木登り、相撲など……。貧しく、苦しく、つらい戦中、戦後の4年間。宿直を共にし、土曜の午後は自宅の風呂に入れ、爪切り散髪、洗濯をした。常に児童たちと一緒だった。
 60余年も便りが続き、訪れてくれる教え子たちは私の心の宝物だと感謝している。
薩摩川内市高江町 上野昭子(77) 2006/5/8掲載 特集版-4


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