絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2015年12月20日(日)絵本レベルアップコース・松田素子さんの授業内容

2015-12-21 19:35:52 | 絵本研究科
編集者・松田素子さんの授業は今日で二回目です。
まず始めに、絵話塾卒業生のやまもとさとこさんの絵本一作目のお話。来年3月にいよいよ出版されるそうで楽しみです!
そして12月24日まで、大阪梅田阪神百貨店8階にて、長谷川義史さんの『いいから いいから 長谷川義史の世界展』が開催中です。
松田さんは、長谷川さんのデビュー作『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』の編集をされており、展覧会では
その時の貴重なダミーなども展示されているそうですのでぜひ見に行ってみて下さい。(※12月24日まで)





それではダミー本の講評です。

・実際に体験したこと・事実はそのまま描かずに何かに置き換える。
 一般的にはどうなのか、自分から少し離して作る。
 多くの人に伝わるように作ることが、作品を作るということ。

・一冊の絵本を自分勝手な深読みで良いので深く読んでみる。
 その人が気付いたことがその人の力になる。

・順に動物や何かが登場するお話であれば、その順番を徹底的に何通りも考える。
 長新太さんの『ちへいせんのみえるところ』を読んでみると、どのページが一枚でも前後すると印象が全く違って見えるはず。

・作品を出すということは自分の価値観を世の中に出すということ。
 社会に何かを呼び起こすことになる。
 そこまで責任をとれるのか自問自答して出す。


絵話塾はきっかけ作り。
自分の頭で考えること・気付く筋肉がないと絵本を作ることはできないのでは。
絵本を作る筋力も、絵本を読む筋力もどちらも同じようにつながっています。
作品を作るだけでなく、世に出ている絵本を買って読んで下さい。
お金を出すとなると、真剣に選ぼうとします。
絵本の価格は一冊千円~千数百円です。十回読んだら百円ほど、百回読めば十円ほどです。
松田さんは仕事の関係もありますが、年に約八百~千冊もの絵本を読むそうです。そして一冊を百回近くは読むとのこと。
日本は世界各国の絵本が最も豊富に読める環境にあるそうです。
ぜひ多くの絵本に触れて、深く読み込んでみて下さい。
きっと多くの発見があり、力になっていくと思います。


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