絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2016年11月6日(日)絵本ゆっくりコース・編集者・木村真先生の授業内容

2016-11-11 16:13:45 | 絵本ゆっくり塾
午前中の絵本レベルアップコースに続き、
午後からの絵本ゆっくりコースも、編集者の木村真先生です。

「皆さん、初めまして!」

まず始めに、皆さんの好きな絵本を発表していただきました。

<生徒さん発表の、わたしの好きな絵本>(※一部抜粋)

『ぼうしとったら』作絵tupera tupera/学研
『かえるのふね』文 小沢正/絵 深沢那朗/ひかりのくに
『もっかい!』作 エミリー・グラヴェット/訳 福本友美子/フレーベル館
『ラチとらいおん』文絵 マレーク・ベロニカ/訳 德永康元/福音館書店
『こんとあき』作絵 林明子/福音館書店
『ふきまんぶく』作絵 田島征三/偕成社
『ねこのミロ』作 長谷川摂子/絵 しもゆきこ/福音館書店
『はらぺこあおむし』作 エリック・カール/訳 もりひさし/偕成社
『ちょっとだけまいご』作 クリス・ホートン/訳 木坂涼/BL出版
『おにたのぼうし』作 あまんきみこ/絵 いわさきちひろ/ポプラ社
『たろうとはなこ』作絵 大道あや/福音館書店
『海のジェリービーンズ』作 角野栄子/絵 高林麻里/理論社
『Brooch』作 内田也哉子/絵 渡邉良重/リトルモア

『綱渡りの男』作絵 モーディカイ・ガーースティン/訳川本三郎/小峰書店
『赤い蝋燭と人魚』 作 小川未明/絵 酒井駒子
『クリスマスものがたり』作 フェリクス・ホフマン/訳 しょうのこうきち
『満月をまって』作 メアリー・リン・レイ/絵 バーバラ・クーニー
『旅の絵本』作絵 安野光雅/福音館書店
『ふしぎなエプロン』作 谷真介/絵 門田律子
『わたしはあかねこ』作 サトシン/絵 西村敏雄/文溪堂
『とべバッタ』作絵 田島征三/偕成社
『100万回生きたねこ』作絵 佐野洋子/講談社
『これはのみのぴこ』作 谷川俊太郎/絵 和田誠
『あるけあるけ』作絵 長新太/こぐま社
『まだだよまだだよ』文 村上しいこ/絵 市居みか


どなたも、この一冊を決めるのはなかなか難しかったようです。
木村先生のお好きな絵本もこの上記の中にありました。『ラチとらいおん』です。
知らなかった絵本もありました。





皆さんに持って来て頂いただけでも、かなりの数の絵本がありますが、どれも大きさはバラバラです。
そもそも絵本のサイズに定型というのはないそうです。
例えば赤ちゃん絵本などは、正方形で少し小さめですね。
手にとってほしい対象を考えて、様々な大きさがあります。
その大きさまで考えて作ることも絵本の大切な要素です。

後半は、絵本レベルアップコース同様に、商業出版の流れのお話です。
作家さんの貴重なダミーも見せていただきました。



絵本は印刷する紙や文字の大きさなどの本当に細かな部分まで、決断の連続です。
恥ずかしながら知らないことばかりで、これから絵本を読む姿勢も変わりそうです。

次回は来年2月19日です。
木村先生、ありがとうございました。










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2016年11月6日(日)絵本レベルアップコース・編集者・木村真先生の授業内容

2016-11-11 14:24:32 | 絵本研究科


絵本レベルアップコースの第二回目は、編集者の木村真先生です。
木村先生はこれまでに200冊以上の絵本を企画・編集に携わってこられています。

そこで「商業出版」の絵本が出来るまで、
一冊の絵本が世に出るまでに、一体どのくらいの人の手を経て
作られているのかを詳しくお話しいただきました。

「5人」「10人」「30人?くらい」と生徒さん達。
一体何人ほどなのでしょうか。

まず、どんな絵本を作るのか?という企画から始まります。
企画と売れ行き、どちらも検討した上で企画会議にかけます。
そこでGOサインが出れば、作家に執筆依頼をします。

出来たダミーは、子ども達に読み聞かせをして反応を探り、それを作家にも伝えます。
売れない絵本は、作家も出版社もどちらにとってもマイナスです。
作家が気が付いていないかもしれないと思うことは、編集者も指摘をします。
それでも、全てのアドバイスを鵜呑みにせず、ぶれない部分も持っていてほしい、と木村先生。

ダミーにOKが出たら、原稿執筆をお願いして
約3ヶ月かけて15見開き+表紙を描いていただくそうです。
作家によって描くタッチも違います。
そのため場合によっては1年かかることもあるとか。
荒井良二さんは1週間で描かれたこともあったらしいです!

その後、原稿受け取りをして確認、
印刷所での様々な過程を経て入稿。

絵本のデザインをデザイナーに依頼したり、
文字校正では、外部の方にも頼んで見ていただきます。
絵本は特に文字の間違いがあると致命的。念には念を入れます。

そうして印刷、製本へ。

その後も発売において、取り次ぎ店を通して、全国の書店へ。
たくさんの方の手に渡るよう、願いを込めて絵本の宣伝も行います。

「重版出来!」(じゅうはんしゅったい)
これを、この絵本に関わった方皆さんが目指して励んでおられるそうです。
この反対の言葉が「絶版」です。

ここまでに約37〜40名の方が関わり一冊の絵本が作られています。(出版社の大きさにもよりますが)
絵本は他の本に比べて、繰り返し読むもの。
何度読んでも耐えうるものでないと、商業出版はなかなか厳しいとのことです。

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来年1月22日(日)は課題が出ています。
<課題>
・テーマ「食べ物」の絵本のサムネイル(紙に絵コンテのようにコマ割を描く)を描いてくる

コロッケがそのまま登場しても良いですし、ネコとリンゴのお話、というものでも良いです。
木村先生は全部で4回の授業があり、最後が4月9日です。
最後の回までに15見開き32ページの絵本を完成させることを目指して、励んで下さい!




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