この日のよもやま話は「魚は賢い」ということでした。最近先生が見たテレビ番組で実験していたそうですが
ホンソメワケベラは鏡に映る自分を認識するといいますし、コンビクトシクリットは水槽にエサをもらえる仕掛けを作ると覚えるだけでなく、
自分のペアの相手にもエサがもらえるように行動したり、近くにペアがいないと他の個体にもエサがもらえるように行動する(思いやりがある)のに
近くにペアがいると他の個体にエサをあげるような行動はとらない(浮気はしない)というのです。
このことから、先生は「世の中は知らないことだらけだけど、それでも生きている。そんなふうに思うと、何があっても生きていける」と思ったのだそうです。
逆に、「世の中が狭いと感じると、しんどくなって生きているのが辛くなる」とも。
知識を得ることで生きていくのが楽になるのなら、学び続けることで人生は豊かで幸せなものになる。テレビを見ることも勉強になりますね!
続いて、テキスト(『日本語の<書き>方』(森山卓郎 著・岩波ジュニア新書)) です。
P159〜163 の「引用や注、参考文献の書き方」については自習になったので
この日は、P165〜179を見ていきました。
7章 ちょいとブンガクしてみる ── 詩、俳句、短歌、随筆、物語など
1. 詩を例に
・比喩的表現
・感覚の種類を変えて表現してみる
・「対」
・繰り返しによる強調、円環性
2. 俳句や短歌の表現
・想像、着眼、真情、そして言葉の選択
・「切りつめた」表現
・イメージの出会い
このあと『日本語のレトリック 文章表現の技法』(瀬戸賢一著・岩波ジュニア新書)の「隠喩」の項を見ていきました。
安野光雅や高村光太郎、開高健などの文章が並び、それぞれの使い方が比較できて興味深いです。
隠喩表現をするには、喩えられる側と喩える側の類似点がなければ成り立ちません。
時代やさまざまな条件によって「AとBが似ている」という感覚も変わっていくものです。
たとえ書き手と読み手の思いが違っていたとしても、それは興味深いことであり
いったん自分の手から離れた作品が他の人にどのように受け取られても、好きに解釈してもらえたら良い、とのことでした。
今回の内容は、いずれも文章を書くときに使うと、おもしろい・深い表現になる使い方です。
“ちょいとブンガクしてみる” 場合は、ぜひ試してみてください。
休憩を挟んで、この日の「詩について」は、灰谷健次郎の『せんせいけらいになれ』(理論社)から
小学生の詩を数編見ていきました。
詩は答えのない答案用紙なので、読み手に自分の答えを押しつけてはいけない、と書かれています。
1. 嬉しい、悲しい、楽しい、綺麗、などという言葉を押し売りしてはいけない。
2. 自分が考えたことは人もそう思っていると勝手に考えて、人の空想を横取りしてはいけない。
3. おせっきょうずきで、説教を押しつけてはいけない。
1〜3を “押しつけた” 詩を例に挙げ、次にそうではない詩と比較して、どちらが「良い詩」であるかを理解します。
詩を書き上げたら、どこかに答えが書いていないか確かめるくせをつけましょう、とのことでした。
また、詩の場合、形容詞を使うのはできるだけ避けて、別の言葉で表現しましょう。
前回の課題「くさばな あるいは とり(むし)たちについて」でした。
個々の作品に講評をしながら、創作の場合は進行の仕方に作りやすい枚数があるとおっしゃいました。
今回は枚数は自由でしたが、一般的には5枚・10枚・15枚・30枚・50枚…という具合に
話の流れがつけやすい分量があり、書いていくうちにだんだん分かってくるそうです。
それにしても、同じ課題を出しても、皆それぞれまったく違った文章を出してくるのがおもしろいなぁとおっしゃっていました。
参考として、朝日新聞に月一回「神戸の、その向こう」を連載している平民金子の「心の中に きみだけの花を」を見ていきました。
子どもと二人で道ばたに咲いている花を眺めて歩きながら、「いやなことは話してほしいけど楽しいことは秘密にしてくれていいよ」
と、自分だけの世界を持つのはいいものだと言った、という話です。
親の気持ちは子どもにはなかなか届かないかもしれないけれど、今自分がある場所をきちんと確かめるためにも
子どもと一緒に歩いているときに、こんなふうに思っているんだということを書いているもので、
先生はこの人の文章がお好きだとおっしゃっていました。
この後、それぞれが思いつく言葉を言っていき、最終的に
「豚まん」「秘密/内緒」「散髪」の3つの言葉が選ばれ、今回の課題になりました。
この3つの言葉が出てくる三題噺を書いてください。内容も、長さも自由です。
最近は入社試験でもこのような試験もあるそうです。
関係のない言葉をどうつなげるかで、その人の想像力・創作力・発想力・文章力などをチェックするのだとか。
今回の課題はちょっと手こずりそうなのですが、楽しんで書いてくださいね。
次回の授業は、6月11日(土)です。よろしくお願いします。
ホンソメワケベラは鏡に映る自分を認識するといいますし、コンビクトシクリットは水槽にエサをもらえる仕掛けを作ると覚えるだけでなく、
自分のペアの相手にもエサがもらえるように行動したり、近くにペアがいないと他の個体にもエサがもらえるように行動する(思いやりがある)のに
近くにペアがいると他の個体にエサをあげるような行動はとらない(浮気はしない)というのです。
このことから、先生は「世の中は知らないことだらけだけど、それでも生きている。そんなふうに思うと、何があっても生きていける」と思ったのだそうです。
逆に、「世の中が狭いと感じると、しんどくなって生きているのが辛くなる」とも。
知識を得ることで生きていくのが楽になるのなら、学び続けることで人生は豊かで幸せなものになる。テレビを見ることも勉強になりますね!
続いて、テキスト(『日本語の<書き>方』(森山卓郎 著・岩波ジュニア新書)) です。
P159〜163 の「引用や注、参考文献の書き方」については自習になったので
この日は、P165〜179を見ていきました。
7章 ちょいとブンガクしてみる ── 詩、俳句、短歌、随筆、物語など
1. 詩を例に
・比喩的表現
・感覚の種類を変えて表現してみる
・「対」
・繰り返しによる強調、円環性
2. 俳句や短歌の表現
・想像、着眼、真情、そして言葉の選択
・「切りつめた」表現
・イメージの出会い
このあと『日本語のレトリック 文章表現の技法』(瀬戸賢一著・岩波ジュニア新書)の「隠喩」の項を見ていきました。
安野光雅や高村光太郎、開高健などの文章が並び、それぞれの使い方が比較できて興味深いです。
隠喩表現をするには、喩えられる側と喩える側の類似点がなければ成り立ちません。
時代やさまざまな条件によって「AとBが似ている」という感覚も変わっていくものです。
たとえ書き手と読み手の思いが違っていたとしても、それは興味深いことであり
いったん自分の手から離れた作品が他の人にどのように受け取られても、好きに解釈してもらえたら良い、とのことでした。
今回の内容は、いずれも文章を書くときに使うと、おもしろい・深い表現になる使い方です。
“ちょいとブンガクしてみる” 場合は、ぜひ試してみてください。
休憩を挟んで、この日の「詩について」は、灰谷健次郎の『せんせいけらいになれ』(理論社)から
小学生の詩を数編見ていきました。
詩は答えのない答案用紙なので、読み手に自分の答えを押しつけてはいけない、と書かれています。
1. 嬉しい、悲しい、楽しい、綺麗、などという言葉を押し売りしてはいけない。
2. 自分が考えたことは人もそう思っていると勝手に考えて、人の空想を横取りしてはいけない。
3. おせっきょうずきで、説教を押しつけてはいけない。
1〜3を “押しつけた” 詩を例に挙げ、次にそうではない詩と比較して、どちらが「良い詩」であるかを理解します。
詩を書き上げたら、どこかに答えが書いていないか確かめるくせをつけましょう、とのことでした。
また、詩の場合、形容詞を使うのはできるだけ避けて、別の言葉で表現しましょう。
前回の課題「くさばな あるいは とり(むし)たちについて」でした。
個々の作品に講評をしながら、創作の場合は進行の仕方に作りやすい枚数があるとおっしゃいました。
今回は枚数は自由でしたが、一般的には5枚・10枚・15枚・30枚・50枚…という具合に
話の流れがつけやすい分量があり、書いていくうちにだんだん分かってくるそうです。
それにしても、同じ課題を出しても、皆それぞれまったく違った文章を出してくるのがおもしろいなぁとおっしゃっていました。
参考として、朝日新聞に月一回「神戸の、その向こう」を連載している平民金子の「心の中に きみだけの花を」を見ていきました。
子どもと二人で道ばたに咲いている花を眺めて歩きながら、「いやなことは話してほしいけど楽しいことは秘密にしてくれていいよ」
と、自分だけの世界を持つのはいいものだと言った、という話です。
親の気持ちは子どもにはなかなか届かないかもしれないけれど、今自分がある場所をきちんと確かめるためにも
子どもと一緒に歩いているときに、こんなふうに思っているんだということを書いているもので、
先生はこの人の文章がお好きだとおっしゃっていました。
この後、それぞれが思いつく言葉を言っていき、最終的に
「豚まん」「秘密/内緒」「散髪」の3つの言葉が選ばれ、今回の課題になりました。
この3つの言葉が出てくる三題噺を書いてください。内容も、長さも自由です。
最近は入社試験でもこのような試験もあるそうです。
関係のない言葉をどうつなげるかで、その人の想像力・創作力・発想力・文章力などをチェックするのだとか。
今回の課題はちょっと手こずりそうなのですが、楽しんで書いてくださいね。
次回の授業は、6月11日(土)です。よろしくお願いします。