本日は「絵本レベルアップコース」の授業。講師は松田素子さん。
先ずは子どもの時のお話から始まりました。
松田さんは小さい時によく扁桃腺が腫れて、近所のお医者さんに通っていました。その医院は「痔」の名医で、同級生が「松田は痔なんだって!」と周りに言いふらしていました。それを知った彼女は、噂を流した同級生と一緒にその医院に行って、誤解を解いてもらったそうです。非常に恥ずかしく悔しかった体験ですが、小さい時のそういった記憶は、誰にだってあると思います。
子どもの時の くやしい思いや楽しかった想い出が、 必ずあると思います。
それが絵本を作るうえで創作の種になります。
以前松田さんが五味太郎さんに一番古い記憶を聞いた時、“なすび畑”に自分がいて何かの拍子につまずき、顔を起こせば目の前に「なすびがある、ぼくがいる」と思ったことがあると答えたそうです。少し格好をつけていますが、五味さんの絵本は記憶を辿る要素があります。
荒井良二さんの絵本づくりの原点は「戦争」です。絵本『はっぴいさん』の最初のページにも、瓦礫の山が目立たないように描かれています。
長新太さんの絵本の原点は「笑い」。 笑いは理屈をひっくり返す! 眼の中にお星さまが描かれた絵本でもいいのですが、二流、三流ではなく一流であることを心がけたいですね。
アイデアだけで絵本を作らない。
柚木沙弥郎(ゆのきさみろう)さんのお話
松田さんが柚木さんと知り合って30年位になります。松田さんが60歳になった時に、柚木さんから「あっ60歳ですか、これからですね。今からバランスよく生きていけますね」と言われたそうです。
また以前、柚木さんに絵本の仕事をお願いしましたら、柚木さんは「あまり絵本を読んだことがないので」と言われました。そこで松田さんが段ボールに絵本を一杯詰め込んで「柚木さん、何か気に入った本がありましたら、お知らせくださいね」と言って送ったところ、柚木さんが選んだ絵本は、大竹伸朗の『ジャリおじさん』と荒井良二の『バスにのって』でした。 この2冊を選んだことに松田さんは、何と感性豊かな方なんだろう、と思ったそうです。
『ジャリおじさん』 大竹伸朗 福音館書店 1994年
『バスにのって』 荒井良二 偕成社 1992年
柚木さんは常に新しいことに挑戦される方で、日本では名前が知られているので、何もしがらみのないフランスで80歳を超えて個展を実現されました。
ではまた教室でお会いしましょう!
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絵本とイラストが学べる教室「絵話塾」のガイダンス(説明会)5月の日程が決まりました!
5月 11日(土) 11:00〜
12日(日) 11:00〜
25日(土) 11:00〜
26日(日) 11:00〜
入塾を考えている方は絵話塾までご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
興味のある方・受講を考えている方でしたら誰でも参加できます。
ガイダンスの参加者は、各回5名まで。
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