やまめの庭つくり

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造園における‘石’

2009-01-17 | 造園
今日は世田谷区の東京農業大学 「食と農の博物館」で開催されたJLF主催新春講演会に参加しました.




演者は野村勘治氏.

最近10年かけて行っている,チェコ,ドイツ,スイス,オーストリアなどで作庭した枯山水の日本庭園についてのお話でした.

もともと仕事を依頼してきたのはドイツで通訳をしている日本人の女性で,ノンフィクション作家でもあるシュミット・村木さん.

ハナ・ベルツさんやミツコ・クーデンホーフさんといった,日本から外国に渡って生涯を送った女性達やその息子リヒァルト・クーデンホーフ氏(EUの生みの親といわれている方)縁の場所に日本と欧州とか,彼女たちと欧州の結びつきなどをテーマに次々と石庭を作ってきたということです.

作り手や,間に入っている人たちの熱意や,表現したい想いなどを丁寧に説明して下さったので,図面や写真だけを見ただけでは絶対感じられなかった何かを,スライドをみて感じました.

今まで石組みを見ても,解釈,というか,感じることってなかなか出来なかったのですが,作った人の想いを聞いて,また庭を見ると,違って見えてくることもあるのかもしれないなぁと思いました.

この感じ,忘れないように講演会のレポートとしてまとめておきたいと思いますyellow24

石,といえば,昨日の師匠の言葉も忘れないようにここに書いておきたいと思います.


石の存在はとても重要だ,という話の最後に.

造園で大切なもの.

地形.まず,地形.

植栽.地形と一緒に空間に流れを作る.でも,植栽だけだと弱い.

そこで石.場を引き締める.空間の流れをより明確にする.流れを受ける,流す.

そうなることにより,見る人がそこから何かを感じる.


いい石といい石,いい石と悪い石の組み合わせ.

時にはプラス植物.

どうしたら,よりよい魅力的な空間を作ることが出来るのか,考えて

これを見立てることが石組み.

注)師匠の実際のお言葉とはちょっと違う気がしますが,やまめの心にストンと落ちた気がしたので,あえて書いておきますnose4


そう,石が庭において醸し出す何か.

絶対理解できない~yellow22

と,思っていたのですが,昨年末のパン屋さんの庭作りで,何もない場所に師匠が石組みをして,植物を添えたとき,考えていたものとは全く違う何かが生まれた!と思いました.

この,何だか説明できない「何か」を感じたことがやまめにとっての「可能性」です.

今日は大まじめに‘造園’にひたってみましたyellow18symbol6