やまめの庭つくり

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

ランドスケープの出来ること

2011-10-02 | 造園
今日はJLFの記念シンポジウムを聴講するために新宿に行ってきました.

テーマは「健康なランドスケープを考える~都市の健康から心の健康まで~」

健康とランドスケープの結びつき・・・何だか想像が出来ないまま会場へ.

4人の講師の面々は

中国でGISなるもので地形を解析し,都市の空間属性が人に与える影響を研究し,疫病やCO2算定モデルの構築に尽力している先生や

まちづくりを通してその地域に住まう人々の思いや社会の問題点,人生のあり方まで深く考えながら地域の活性化方法や新しい魅力を見つけるために何をしたらいいかを考える先生,

自身がランドスケープを生業としながら,農業と巡り会い,健康に幸せに生きていくために必要なことを実体験を通じて語り,日本人の憂うべき健康面での現状に対してひとつの方向性を示してくれた先生,

「香り風景」を提唱し,原風景や景色を構成するベースの香りの存在を意識し,そこに季節的・瞬間的なトップノートにあたる香りの効果を加えることで,より五感に訴える魅力的な空間が創り出されるという紅一点の先生.

テーマは多岐にわたり,そこに住む人,これから住む人々のためにどうしたらいいか,幸せで安心に暮らしていくために何が必要か・・

ランドスケープに関わる人たちが自分たちに何か出来ないかと考えるキッカケになったのではないでしょうか.

ランドスケープってまちづくりなどに関わり,地形の特性にあった空間作りすることだと思っていたのですが,それだけでなく,そこに住んでいる「人間」に着目して心の内面や人生のものに対して「ランドスケープ」に「出来ること」を模索することが新しい可能性を生み出すことにつながります.

ランドスケープ,幅が広い!

造園でもなく,園芸でもなく,ランドスケープという空間を創造する手法で人の心の内側にまで訴えかけられる何かを・・・

心や身体の健康に,何を提案できるのか.

聞く前は何となく腑に落ちない感じでしたが,緑に関わり空間を創る仕事にはまだまだ何か出来る,そんな可能性が秘められているのかも知れないと思いました.