今日は大きな仕事が終わったと気が抜けたせいか,珍しく胃が働かなくなってむかむか,背中も痛いので薬を飲んで一日ゴロゴロしていました.
寝ながらテレビを見ていたら笹子トンネルの崩落という,前代未聞の事故のニュースに驚いて思わず起きてしまいました.
恐ろしいことです・・・
早く中の人たちが救出されることを願い,救出活動をしている人たちも二次災害に遭わないで頑張って欲しいです.
さて,昨日は造園仲間のねこまたさんとあやめさんの三人で小田原でプチ忘年会.
その前に,今年から師匠が手がけてた,小田原城の樹木伐採&枝下ろしによる景観復活のお仕事を見学に行きました.
2年前に小田原城を見学してから2年経ちますが,その間,小田原城という歴史的建造物と,市民に親しまれる公園という両方の性格を持つ空間をどのようにしていくのが良いのか,市民も参加しての講演会や調査委員会で話し合われてきたそうです.
その結果,樹木をいたずらに伐採するのではなく,建造物を活かし,公園としての豊富な緑や心地よい木陰の空間も保つように,必要な緑は活かし,景色を殺している緑は整理するという考え方を理解してもらえたのかなと思いました.
とりあえず,数年かけて変わっていくようです.
今年はその第一弾.
樹木を伐採し,枝下ろしをした結果のbefore,afterを数例示したいと思います.
まず,お城は銅門から入っていくのが正式と言うことで・・・
2010.10 中央からやや右よりにお城が見えるはずが,樹木がこんもりと茂って何も見えませんね.ただの森.
だから,平坦な緑のある景色になってしまっています.
2012.12 伐採後,はっきり天守閣の屋根まで見えるようになりました.
門とお城を結ぶ視軸がはっきりと示されています.
右側のマツは電信柱のようで,今はイマイチ!
でも,何十年かすると立派な枝が育って,景色に重みが出て,城までの奥行きを強調してくれる存在となるのでしょう.
こんな感じで「今は我慢.時の力に託すしかない」というのも自然を相手にする造園の特徴ですね.
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この銅門から天守閣を一望する光景は何と142年ぶりに復活し,樹木整理で歴史的景観が蘇ったと毎日新聞(11/28付け)で紹介されました.
次は,常盤木門に向かう途中の菖蒲園近くの景色.
2010.10 お城がよく見えませんね.
2012.12 このエリアのクスノキ達は,師匠の監理で枝下ろしをしたものではないそうですが,手前のクスノキの枝下ろしと幹の切りつめを思い切ってやっています.非常に強い常緑樹なので,たぶん数年するとまたモサモサになってしまいます.
この景色をしっかり覚えている必要がありますね.
2010.10 建物のすぐ前にあったマツが,
2012.12 伐採されています.3枚前の2010年の写真で建物に被るように生えていたマツですね.
天守閣前の広場のマツ.
2010.10 4本のマツが建物を完全に隠しています.しかも,緑の固まりのようになって,せっかくのマツの良さがなくなってしまっていました.
2012.12 嘘みたいにスッキリ
左から三番目のマツは伐採.
こうすることで景色に重心が生まれ,背後の天守閣とのバランスも良くなりました.
それにしても大きな枝が思い切って下ろされました.
この新しい環境になじんで育っていく松の枝が次の景色を作っていってくれることでしょう.
それにしても・・・
あやめさんとも話したのですが,
二度と同じような場所からは生えてこないマツの枝下ろし
とか,
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ここまで大きく育った樹木の伐採など・・・
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樹木を整理してより素晴らしい景色を創る仕事って,勇気がいるな~と思いました.
絶対,師匠の頭の中にはafterの画が完璧に描かれているわけです.
確固とした信念がないと,決断出来ないですよね.
このような仕事に接するたびに,景色が復活する「造園」のすごい部分を改めて感じます
.
寝ながらテレビを見ていたら笹子トンネルの崩落という,前代未聞の事故のニュースに驚いて思わず起きてしまいました.
恐ろしいことです・・・
早く中の人たちが救出されることを願い,救出活動をしている人たちも二次災害に遭わないで頑張って欲しいです.
さて,昨日は造園仲間のねこまたさんとあやめさんの三人で小田原でプチ忘年会.
その前に,今年から師匠が手がけてた,小田原城の樹木伐採&枝下ろしによる景観復活のお仕事を見学に行きました.
2年前に小田原城を見学してから2年経ちますが,その間,小田原城という歴史的建造物と,市民に親しまれる公園という両方の性格を持つ空間をどのようにしていくのが良いのか,市民も参加しての講演会や調査委員会で話し合われてきたそうです.
その結果,樹木をいたずらに伐採するのではなく,建造物を活かし,公園としての豊富な緑や心地よい木陰の空間も保つように,必要な緑は活かし,景色を殺している緑は整理するという考え方を理解してもらえたのかなと思いました.
とりあえず,数年かけて変わっていくようです.
今年はその第一弾.
樹木を伐採し,枝下ろしをした結果のbefore,afterを数例示したいと思います.
まず,お城は銅門から入っていくのが正式と言うことで・・・
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だから,平坦な緑のある景色になってしまっています.
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門とお城を結ぶ視軸がはっきりと示されています.
右側のマツは電信柱のようで,今はイマイチ!
でも,何十年かすると立派な枝が育って,景色に重みが出て,城までの奥行きを強調してくれる存在となるのでしょう.
こんな感じで「今は我慢.時の力に託すしかない」というのも自然を相手にする造園の特徴ですね.
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この銅門から天守閣を一望する光景は何と142年ぶりに復活し,樹木整理で歴史的景観が蘇ったと毎日新聞(11/28付け)で紹介されました.
次は,常盤木門に向かう途中の菖蒲園近くの景色.
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この景色をしっかり覚えている必要がありますね.
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天守閣前の広場のマツ.
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左から三番目のマツは伐採.
こうすることで景色に重心が生まれ,背後の天守閣とのバランスも良くなりました.
それにしても大きな枝が思い切って下ろされました.
この新しい環境になじんで育っていく松の枝が次の景色を作っていってくれることでしょう.
それにしても・・・
あやめさんとも話したのですが,
二度と同じような場所からは生えてこないマツの枝下ろし
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ここまで大きく育った樹木の伐採など・・・
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樹木を整理してより素晴らしい景色を創る仕事って,勇気がいるな~と思いました.
絶対,師匠の頭の中にはafterの画が完璧に描かれているわけです.
確固とした信念がないと,決断出来ないですよね.
このような仕事に接するたびに,景色が復活する「造園」のすごい部分を改めて感じます
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