<原題>「SYRIANA」
<公開時コピー>「地球は陰謀でできている。」
対テロ部門に長く籍を置き、中東でも活動していた元CIA工作員ロバート・ベアが自ら綴った告発本「
CIAは何をしていた?」は、
CIA当局の検閲により黒く塗りつぶされたスミ塗り・伏せ字が入ったまま刊行され、全米でベストセラーを記録。
それを「
トラフィック」でアカデミー脚本賞を獲得したスティーヴン・ギャガンが監督・脚本を手掛け映画化。
石油をめぐるCIAとアラブの王族とアメリカ司法省とイスラム過激派テロリストの、本当の関係。
そしてそれらが〔ぜんぶつながっている〕という真実。
「トラフィック」やこういう政治的な映画も好きなんだけど、複雑すぎてストーリーについていくのがやっとでした。
一番わかりやすかったのは、ワシームがテロ志願するまでの過程かな。
もう一度見たらもっともっと理解出来るかも。
日本だって原油は輸入に頼りきりだからと思っていても、どこか他人事で観てしまう。
出演はジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ジェフリー・ライト、マザール・ムニール。
<あらすじ> 改革に意欲的な王子ナシールが王位継承権を持つ中東のとある小国。
長年危険な諜報活動に従事してきたCIA工作員のボブ・バーンズは、息子の大学進学を機に引退を決意する。
そんなボブに最後の極秘指令が下される。。。
ワシントンの大手事務所で働く野心溢れる弁護士ベネットは、アメリカの巨大石油企業コネックス社が絡んだ大型合併を巡る調査を任される。。。
ジュネーブに暮らすエネルギーアナリストのブライアンは、ある出来事をきっかけに、ナシール王子の相談役に抜擢される。。。
ナシールの国に出稼ぎに来てコネックス社の油田で働いていたパキスタン人青年ワシームは、突然の解雇に遭い、路頭に迷う。。。
まるで繋がりを持たないはずの彼らの運命は、容易に見通すことのできない一つの巨大なシステムの中に深く組み込まれていく。。。
・アカデミー賞 2005年 最優秀助演男優賞受賞:ジョージ・クルーニー
・ゴールデン・グローブ賞 2005年 最優秀助演男優賞受賞:ジョージ・クルーニー
ジョージ・クルーニー George Clooney ・・・・・・・・ボブ・バーンズ
マット・デイモン Matt Damon ・・・・・・・・・・・・・・・ブライアン・ウッドマン
アマンダ・ピート Amanda Peet ・・・・・・・・・・・・・・ジュリー・ウッドマン
クリス・クーパー Chris Cooper ・・・・・・・・・・・・・・ジミー・ポープ
ジェフリー・ライト Jeffrey Wright ・・・・・・・・・・・・・ベネット・ホリデイ
クリストファー・プラマー Christopher Plummer ・・ディーン・ホワイティング
ウィリアム・ハート William Hurt ・・・・・・・・・・・・・・スターン・ゴフ
マザール・ムニール Mazhar Munir ・・・・・・・・・・・ワシーム
ティム・ブレイク・ネルソン Tim Blake Nelson ・・・・ワニー・ドルトン
アレクサンダー・シディグ Alexander Siddig ・・・・・ナシール王子
マックス・ミンゲラ Max Minghella ・・・・・・・・・・・・ボビー・バーンズ
ジェイミー・シェリダン Jamey Sheridan ・・・・・・・・テリー
ウィリアム・C・ミッチェル William C. Mitchell ・・・・ベネット・ホリデイ・Sr.
アクバール・クルサ Akbar Kurtha ・・・・・・・・・・・・メシャール王子
□HP
http://www.syriana.jp/
(↓ 注:以下ネタバレあり)☆☆☆★★
アメリカに逆らえば死あるのみ、ということでしょうか。
ブライアンの息子の事故死、ボブの拷問など痛いシーンもあり。
体重を13キロも増やしてのぞんだジョージ・クルーニーさんが助演男優だとすると、主役は誰?
ボブであり、ブライアンであり、ベネットであり、ワシーム、それぞれが主役なのでしょう。
複雑に絡み合うようでありながら、出会うこともなくそれぞれの運命のままにラストを迎えるという、そこがまたリアルさを感じました。
ジェフリー・ライトさんは善人にも悪人にも見えるところが上手いし、
クリス・クーパーさん、ウィリアム・ハートさん、などなど脇も豪華で、大好きな「
隣のヒットマン」「
恋愛適齢期」のアマンダ・ピートさんも出演していて嬉しかったです。
特にマザール・ムニールさんの瞳の美しさは印象的でした。
イギリスとカシミールの両文化の中で育った彼は、ウルドゥー語、ヒンディー語、パンジャブ語などを様々な言語を話すことが出来るようです。
ロケ撮影がほとんどなどで、その世界観がリアルに伝わってくるようでした。
2006年3月8日(水)MOVIX三郷