かこぶろ。

日常、映画、テレビ、音楽、アイスホッケー、興味あるものを気分のままに綴ろうと思います。

京劇「水滸伝」

2009-11-20 17:59:30 | diarY

「水滸伝」は名前くらいしか聞き覚えがなかったので、
ロビーに置かれていた、まるわかりハンドブックがとても役立ちました。
彼が漫画を持っていますが三国志と同じ横山さんの「水滸伝(セット)」でした、こちらは読む時間なかった。。


「水滸伝」は中国の明代に書かれた小説で、「三国志」「西遊記」「金瓶梅』と並ぶ中国四大奇書の一つなんだそうで。
施耐庵(したいあん)あるいは羅貫中(らかんちゅう)が、それまで講談として行われてきた
北宋の徽宗期に起こった反乱を題材とする物語を元に創作した作品とされています。
滸=ほとりで、水滸伝=水のほとりの物語。
北宋時代末期に、汚職官吏たちがはびこる世相のため世の中からはじき出された英雄好漢たちが、
梁山泊と呼ばれる自然の要塞に集まって無法者の集団を形成し、やがて悪徳官吏を打倒し国を救う事を目指すという物語です。

京劇=西遊記なイメージが勝手にありました。
外国人初のプロの京劇俳優として入団した日本人がいるというのはニュースで覚えていました。=石山雄太さん
肌の色がそれぞれ違っていたり、目まわり強調なド派手なメイク、
キジの尻尾が触角のように付いている兜、何本も旗を背中に指しているなど、これまたド派手で色とりどりな衣装、
決めポーズ、剣術やアクロバットなアクション、歌などもとても新鮮で楽しく観劇しました。
出演者のそれぞれ見せ場があって見応えがあったし、
何度もカーテンコールをしてくれこちらも盛り上がりました。
第一場~第七場、第八部~エピローグ、と間に休憩を挟み二部構成でした。

母親が一度京劇を観てみたい、と言ってチケットを取っていて。
早めに取れたというだけあって3列目のど正面でした。
おかげでド派手メイクに隠れそうなちょっとした表情なども良く見られました。
両脇にある字幕を見るのでちょっとテニス観戦みたいになっていました。フフフ
ステージ右端に楽隊がいて生演奏ですが、薄い幕で舞台が明るくなるとこちらも見えたりして。
二胡や琵琶の音色が特に心に響きました。

ダイジェスト映像視聴もあり。
■「中国国家京劇院 新作『水滸伝』


ステージ幕。ステージに近すぎたので雰囲気だけ。

2009年11月18日(水)大宮ソニックシティ
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ゼロの焦点(2009)

2009-11-20 15:50:00 | moviE
松本清張生誕100年記念作品。
「黒革の手帳」などTVドラマ化されたもものも見ましたが、「砂の器」「点と線」などが好きです。
「クライマックスに犯人が崖で罪を告白する」という2時間サスペンスの定番は、
「ゼロの焦点」石川県能登金剛“ヤセの断崖”が元ネタというのを今回初めてしりました(驚


敗戦直後の混乱期を経て復興へと向かう昭和30年代初頭の日本。
女性の社会進出、夕食にすき焼き、
進駐軍相手の売春婦(パンパン)という職業への偏見と差別、
履歴書の見せ合いのように過去を知らないまま(相手に聞けないまま)結婚もザラにあったようで。
平日の昼間だというのに客席は8割を埋め、ご年配客がほとんどでした(私たちが一番若かったかも)。
当時の再現が良く出来ていたとの評価でした。
なぜそのような事件がおこってしまったのか、時代背景を見せて描くというのは好きです。
監督は「ジョゼと虎と魚たち」「眉山 -びざん-」などの犬童一心。
何気にラジオから流れていた「only you」が、最後にああまた出てくるとは意外でした。

冬の日本海、厳しい寒さ、暗く重い雰囲気がストーリーととても合っていました。
広末涼子、中谷美紀、木村多江、という個性の違う女優の演技が相乗効果をもたらして素晴らしい。
なかでも強烈だった中谷美紀さんはあっぱれ!!!

ゼロの焦点 改版

オリジナル・サウンドトラック」「中島みゆき/愛だけを残せ

松本清張傑作選 第一弾DVD-BOX」「第二弾


[公開時コピー] 「愛する人のすべてを知っていますか?」
[あらすじ] 妻・禎子と結婚式を挙げて7日後の新郎・憲一は、仕事の引き継ぎで以前の勤務地・金沢へと旅立った。
ところが、憲一はそのまま帰ってこなかった。
見合いのため、夫の過去を全く知らなかった禎子には、失踪の理由も皆目見当がつかない。
夫の行方を追って金沢へと向かった禎子は、
そこで得意先会社の社長夫人・室田佐知子と、受付嬢の田沼久子という2人の女と出会う。
その出会いが事件のさらなる謎を呼ぶ。夫には自分の知らない別の顔があったのだ。
やがて新たな殺人事件が起きる。。

広末涼子 ・・・鵜原禎子
中谷美紀 ・・・室田佐知子
木村多江 ・・・田沼久子
杉本哲太 ・・・鵜原宗太郎(憲一の兄)
崎本大海 ・・・鳴海亨(佐和子の弟)
野間口徹 ・・・本多良雄(憲一の後任者)
黒田福美 ・・・上条保子(日本初の女性市長候補)
市毛良枝 ・・・板根絹江(禎子の母)
本田博太郎 ・・青木(憲一の元上司)
西島秀俊 ・・・鵜原憲一(禎子の夫)
鹿賀丈史 ・・・室田儀作(佐和子の夫)
■HP 「http://www.zero-focus.jp/index.html
(注↓ 以下ネタばれ)

憲一の兄、本多の死に様はハッとするほど恐ろしかった。


影のある役どころが上手い西島秀俊さん。
映画やドラマに欠かせないですよね。

憲一は優しいけれど弱い男だ。
ゆらゆらと流されるまま生きていたところに、見合いで禎子と出会い、
生き返ることが出来る人生やり直せる、と思わせるほど若く純粋でキラキラして見えたのでしょう。
広末涼子はそこのところ上手く演じていましたが、ナレーションは下手。
そんな禎子に「君は若いね」「唇が柔らかい」などと無神経な言葉を吐く憲一(苦笑
そんな憲一が相談した相手が佐和子!!!
社長の後妻となり女性ながら免許を取り自ら運転し、
でも選挙活動を熱心に応援しながらも表に出ようとしないのは、消し去りたい過去にいつまでも怯えていたからではないでしょうか。
夫も弟もそばにいましたが、佐和子を理解し癒せる人は誰もいなかったのが悲劇だったのかもしれません。
弟役「崎本大海」くんも見られてラッキー。フフフ
佐和子の罪を夫がかぶり自供したあと自殺、という結末にも驚かされました。
愛情が伝え合えられなかったゆえの仮面夫婦ぶりだったのか。。
真相を知った久子が不幸でならなかった、それでも友情も愛情も得た生活を送れた日々があったのは救いだと思います。
時代を写す鏡のようなそれぞれの女の生き様がよく出ていました。

2009年11月16日(月)MOVIXさいたま
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