枯雑草の写真日記2

あの懐かしき日々を想いながら・・つれずれの写真日記です。

朱色に包まれた夢に・・、大阪河内長野、観心寺

2009-09-16 | 古い神社や寺で
          大阪府河内長野市にある檜尾山観心寺(高野山真言宗)。
          この寺、古く役小角や空海との縁を伝えますが、実質的な開基は827年、空海の
          弟子実恵と言われます。その後、南北朝時代、楠木正成および南朝ゆかりの寺
          として知られています。
          大阪所用の折、河内長野まで足を延ばしました。
          実は、この寺を頓に有名にしているのは、本尊如意輪観音菩薩(国宝)。残念
          ながら秘仏、年1回(4月)しか拝観することはできないのです。
          山門から長い石段を上ると、百日紅の花の向こうに金堂の広い瓦屋根と赤い柱
          が覗えます。
          現存の金堂は、室町時代初期後醍醐天皇の命により、楠木正成が建立したと伝え
          ます。大阪府下最古の国宝建築物。七間四方、単層入母屋造。和様に禅宗様、
          大仏様を折衷した様式。建立以降、度々の修復を受け、昭和59年の大修理は
          朱塗りの鮮やかさも復活させ、古さを感じさせません。
          特に、幅広い向拝を有し、朱の線の平行する垂木と出三斗上の豊かな色の手挟
          (たばさみ)の美しさはこのお堂の白眉だと思わせられます。仏に参り、振り返った
          向拝の中で心が彷徨うばかりです。