枯雑草の写真日記2

あの懐かしき日々を想いながら・・つれずれの写真日記です。

座敷の雛様、蔵の中の童連中

2012-03-31 | 古いもの、昔の人
          春の初めの雛まつり、鞆の街の多くの家で雛を飾って人を招いています。
          そのなかで、一番古く、また多くの雛人形を有しているのは、昔の保命酒
          醸造元、太田家でしょうか。ここは幕末、三條実美ら7人の公卿が都を落ちて
          泊った、七卿落の舞台ともなったところ。建物自体、国重文に指定されています。

          江戸や明治の気品を漂わせる内裏雛は、お座敷の殿さまです。
          行燈の薄暗い明かりの廊下を通って、蔵の中に入れば、保命酒の甕の上に
          たくさんの童人形。
          逞しく、活き活きとしたその連中の話声まで、聞こえてくるようでした。





































































福山、鞆の街・・雛の頃

2012-03-21 | 古いもの、昔の人
          広島県の東部、福山市鞆(とも)町。
          毎年春になると、古い家々に飾られる雛と、その街の風情に会いたくなります。
          今年もやってきました。
          鞆町は昔、鞆の津と呼ばれ、瀬戸内海の中央に位置し、引き潮、満ち潮が出会い、
          別れる場所であることから、古くから九州大宰府へまた遠く中国や朝鮮に向う船の
          潮待ちの港として栄えた所です。
          しかし、現在は・・迫る山と海の間の僅かの空間に伸びた街の道は狭く、内陸と
          繋がる車社会の利便を損なうものとなっているのです。
          港の先に橋を架けるという解決策も出され、
          景観を守るか、利便や街の発展を採るか・・長年争われてきた難題でした。

          でも、でも、偶に街を訪れる者にとっては、長い時の間、人々の生活が沁み込んで
          きたような、この狭い道こそ本当の道だと思えるのです。
          そこに生活しない者の勝手な思いですがね・・
          潮待ち茶屋の前を通り、保命酒の店を覗いて、「うーん」と腕組むおやじさんと
          少し語り、若いカップルのいる港までの道をあるきました。
          雛の頃・・おお忘れていました。雛の表情は次回に・・








































































柳井、雛祭りの日・・街の表情

2012-03-06 | 古いもの、昔の人

          山口県の東南部にある柳井市。
          全国的には、ひょっとしたら、あの鮮やかで愛嬌のある「金魚ちょうちん」が
          最も知られているかも・・
          瀬戸内海に大きく突き出して、東には周防大島。そういった地理的条件から
          国道2号、山陽新幹線、山陽自動車道のいずれからも遠く隔たって、そのため
          発展から取り残された・・とも言われるようです。
          町の中心部には、白壁の街が残されています。
          そんな町で、毎年の春の初め、雛まつりが行われているのです。
          訪ねてみました。まずは白壁の街の表情から。雛の表情は次回に・・