枯雑草の写真日記2

あの懐かしき日々を想いながら・・つれずれの写真日記です。

小豆島「岬の分教場」

2022-01-25 | 古いもの、昔の人
私は令和3年の12月初め、小豆島の霊場のいくつかを巡礼して歩く機会を得ました。その道すがら・・

田浦には明治35年田浦尋常小学校として建てられた校舎が、廃校(昭和46年)後も岬の分教場として残されています          
壷井栄の小説「二十四の瞳」の舞台となったと言われるこの田浦分教場は、昭和29年木下恵介監督、高峰秀子主演により映画化、多くの人に知られ感銘を与えることになりました。
この岬の分教場を見て思いました。
「大石先生の、そして十二人の生徒たちの夢や望みや・・そんな、それはそれは大事なものが、廊下や教室の床や壁、そしてこの机に沁み込んでいるように感じます。それらは、時代の波のなかに埋もれたり、散っていったりした・・そういうことが出来る限り無くなるよう、いや少なくなる世の中を望み、助力してゆくことを誓わずにはおれないのです。
巡礼に廻る寺々の仏は多く沈黙のなかにおられるようです。巡礼はその心を感じとり日常の行動に移さねばならないのではないでしょうか。
ここは巡礼の来訪を待っている札所の一つだと私には思えるのです。」
近くに実際とそっくりの分教場がもう一つあります。これは昭和62年の映画化に使用された撮影セットです。
それは教室から輝く内浦湾の波と光が見える場所。それが生徒たちの望みであったかどうかは測りしれませんが、夢のような光景ではあります。
掲げた映像の中ではその情景も混在しています。

































































「ぶどう寺」 柏尾山大善寺に参る

2022-01-04 | 古い神社や寺で
          少々日が経ってしまいましたが、まだ秋の気配が色濃く残る頃、
          前掲、青白禅寺とともに参った大善寺についても載せておくことにしました。

          この寺はJR中央本線、勝沼ぶどう郷駅から3kほどにあります。
          ぶどうの丘を見ながらの道すがら・・

          養老2年(718)行基が夢に現れた葡萄を手にした薬師如来を建立したこと
          (また、行基が法薬として葡萄の栽培を伝えたとも)が寺の始まりと伝えます。
          ぶどう寺と呼ばれる所以。
          本堂の薬師如来の左手には一房の葡萄を載せた姿として復元されています。
          本堂は寄棟造、柿葺き、桁行五間、梁間五間。徳治2年(1306)竣工。
          (国宝指定)
          内部の厨子内に薬師三尊像(秘仏)、他、十二神将立像、日光菩薩像、
          月光菩薩像などが並ぶ。
          本堂の前に立つと、厨子前に薬師如来の写真パネル、その前に御前立
          の薬師如来(右手に葡萄を持つ)、堂内を巡ればその荘厳さに圧倒される思いです。




 山門










 山門の仁王





 本堂への石段(振り返る)





 本堂

















 本堂の軒











 ぶどうの丘