シニアーライフをお過ごしの皆様は、それぞれのご趣味を一層楽しんでおられますことでしょう。
今日の日記は、まず夫の趣味のお話から始めます。
私の夫の趣味は、読書、映画鑑賞、野球観戦といったところしょうか。
目を患い始めてから、読書と映画鑑賞がままならなくなり、夫はむろん、今、私が一番心を痛めていることですが。
読書には、多少偏りがあるようにも感じますが、学習の相乗効果もあり、生き字引といっても良いほど博識の人です。
私は、わからないことがあると、忙しい時は、調べるより、夫に聞く方が早いと、決め込んでいます。
必ず私の質問への的確な答えが返ってきますが・・・・・・
でもかなり不親切な教え方。10教えてほしくても、3位しか答えてくれません。
夫は、3説明すれば、当然私は理解できるものと思うようです。
それは、天才的に頭が良い人の思考回路。
凡人の頭しか持ち合わせていない私には、余りに簡潔すぎて、今ひとつ理解できないことがしょっちゅうといった具合です。
映画も、高校生のころからの趣味で、その造詣の深さ、知識の豊富さは、映画解説者並みの人です。
淀川長治さんとの対談が実現していたなら、十分楽しく語りあうことができたはず。
もうすでにお亡くなりになられ、その対談は実現しませんでしたが……あくまで空想のお話です。(笑)
スポーツ関連では、ゴルフのクラブとテニスのラケットも、久しく納戸にありましたが、いつの間にか姿が消えました。
特にゴルフは、趣味と言えるほど夢中になった夫の姿を見たことはありません。スポーツは苦手な人。
私はいつも、ブービー賞を楽しみに、夫の帰りを待っったものです。
それ以外に、退職後、復活した趣味が一つあります。麻雀です。
夫が大学生の頃から(もっと前からかしら。私は研究熱心でないため、あくまで想像で済みません)雀荘はどこも活況。
麻雀がブームの時期がありましたね~
私は新婚当時、退社後、マージャンに興じて遅く帰宅する夫を、よく待ちわびたものでした。
そのころは、家族麻雀をする方も多くて、日本人の趣味として、世の中を席巻していたのでは・・・・・
しかしいつの間にかそのブームも下火となり、夫からも、麻雀の話を耳にすることが次第に無くなりました。
夫がどんなに夢中でも、私は全く関心がなく、未だにルールはもちろん、勝負の仕方も知りません。
麻雀のパイと簡易な折り畳み式のマージャン卓は、我が家にもありますから、このパイを並べて、4人でするゲームであること位は分かりますよ。
そのように無知な上、私は麻雀に、あまり良いイメージを抱いてきませんでした。
新婚時代、夜遅くまで帰りを待たされた恨みつらみからかもしれませんが。(笑)
それだけではありません。
麻雀卓が幾台も置かれた密室のような場所、たばこの紫煙が立ち込める中、じゃらじゃら音を立てて、興じる、なんとなく不健康な娯楽、といったイメージが付きまとってはなれませんでした。
その麻雀を、夫は退職後、会社のロス駐在時代の上司に誘われ、5~6年前から再び始めました。
この年になって今さら麻雀、と、私は少々複雑な気持ち。
年齢にふさわしい、もっと高尚な趣味があるんじゃないの、と嫌みを一言二言、言いたい気分でしたが・・・・・
もちろん、私にはそんなこと言う勇気がありません。
一月に一回ですが、午前中の内に出かけ、病を患う前は、帰宅はいつも午前様でした。最近は多少早くなりましたが。
いつもいそいそと嬉しそうに出かけるように見える夫。
でもその日は、私にとってもこよなく嬉しい日と、次第になっていったのです。
昼食も、夕食も、作らなくていい日なんて、この麻雀の日だけですからね~
夫が現役で働いている頃は、週の大半はこうだった。
あのころの主婦生活は、気ままで良かった、とつい懐かしく思うのもこの時。
とは言え、この年齢になって、また麻雀とはね~とどこか冷ややかな目で見ている私に変わりはありません。
しかし今日、そのイメージが覆されるような出来事がありました。
病院に出かけ、病室に入ると、誠に品のいい、風貌、風格申し分のない知的な雰囲気の老紳士がお二方、夫のベッド際に立っておられました。
私は、一瞬立ちすくんでしまいましたので、夫は即座に、私を妻です、と紹介。
お二方は、なんと麻雀のお仲間。夫と会社で同僚でいらした方でした。
実にお洒落で、センス抜群。シニアーライフを豊かにエンジョイされているのが一目でわかるような、優雅なご老人。
にこやかでお優しい雰囲気。
お歳は76歳と81歳と伺いました。
アロハシャツとカジュアルな帽子(ハンチング帽?)がとてもお似合いの恰幅いい七六歳のご紳士は、ニューヨーク、ロンドン、グアムと、海外駐在が長くていらしたようでした。
こんな品の良い明るい雰囲気の方々と、夫が麻雀をしていようとは・・・
私の暗いイメージは、180度回転。瞬く間に優雅なひと時に変身でした。(笑)
お見舞いのお気遣いに感謝しながらも・・・
これから、夫が麻雀に出かけるときは、もっとおしゃれをさせなくては、と妻の気苦労がまた一つ増えた感じ。(笑)
81歳にもなられますご高齢の方の、夫への励ましのお言葉が、とても印象的で、心に残って離れません。
君は私よりずっと若いのだから、いつまでも元気でいてくれないと困るよ、と。
でも元気そうで安心したよ。麻雀する時と、全く変わらない雰囲気で・・・・・・
本当にそうですね~
夫よりはるかにご年齢が上のご先輩の輝かしい颯爽としたお姿を拝見し、私も勇気づけられました。
夫もこの方々にあやかって、いつまでも元気でいてほしい、と。
これからは、「いってらっしゃい!皆さんによろしくね~!」と、夫を元気に送りだしましょう。
麻雀のひと時に、優雅なイメージを抱きながら・・・・・・
今日もお立ち寄り頂き有難うございました。
豪雨の余りの被害に、驚いております。
被災地の皆様へ心よりお見舞い申し上げます。