「笑の大学」
作 三谷幸喜
2022/11/25 内幸ホール
一ヶ月ほど前のこと
昼間に日本最大級のイスラム教寺院
東京ジャーミーを見学した私達は、
コーチングの先輩のご主人である
藤原かんいち氏の展示会を見に、原宿へ向う。
藤原氏は旅行家とかイラストレーターの肩書をもつ。
原付バイクで世界を旅したこともあるそうだ。
今回は電動自転車での日本縦断を終え、その時の写真などの展示会を開催していた。
会場にいらっしゃった奥様と話が弾み過ぎ、写真を取り忘れるという痛恨のミス💦
自転車で一駅もいけない私には想像もできない世界だった。
ご本人からも楽しいお話を伺い、
ご本人からも楽しいお話を伺い、
とても仲良しなお二人にお会いして
気持ちが温まったところで、
この日のそもそもの目的だった、落語の会場、内幸町ホールに向かう。
まずは普通に落語が始まる。
美馬さんという女性の落語家さんがまず一席。
声がとても可愛らしくて、子供のセリフ(?)の時には、ホントに小さな子供のそれ。
情景が目に浮かぶようで楽しかった。
さん生さんの普通の落語を聞いて、仲入り後、「笑の大学」となる。
この「笑の大学」は
西村雅彦・近藤芳正両氏出演による二人芝居をテレビの舞台中継で観たことがある。
本当に面白くて、生の舞台で観たいと思ったものだ。
映画も同じくテレビで観た。
役所広司・稲垣吾郎両氏よるもの。
検閲室の入り口に座っている見張りのおじいさんが高橋昌也さん。
高橋氏は、私が昔リフォームのお仕事をさせていただいたお客様でもある。
昭和15年10月。第二次世界大戦の最中、国民の娯楽である演劇は規制され、警察で台本の検閲を受けなければ上演できない。
そんな時代に、生まれて一度も心の底から笑ったことがない検閲官・向坂睦男と、劇団『笑の大学』座付作家・椿一が取調室で対峙する。
使っちゃいけない言葉や、好ましくない表現など、
直しても直しても重箱の隅をつつくような指摘は終わらない。
でもそうしているうちに台本はどんどん面白くなっていく。
やがて、検閲官が大笑いしてしまう台本が出来上がるけれど、作家は戦場へ・・・
検閲官と作家のやりとりや
指摘されたことを直した後の文章とにかく笑える。
そうだ、確かに落語って一人で何人もを演じ分けている。
そう考えると二人芝居って落語にぴったりなのかも、って思えるくらい自然にすっと入って来た。
本当に二人の人間がいるみたいなのだ。
人々がただ笑うことすら禁じようとしていたあの時代っていったい何だったんだろう。
人間の心のなかまで支配できるって、あのころ体制側にいた人たちは本気で思っていたのだろうか。
たくさん笑ってちょっと切なくて・・・
「落語」と「舞台」の両方の楽しさを見せていただいた気がして、
ちょっと得した気分。
余談になるが、今回の会場である内幸町ホールの場所を確認した私たちは、開演まで近くのドトールで軽食をいただきゆっくりコーヒーを飲んでいた。
直ぐ近くの席にいかにも落語家っていう和装の男性がイヤホンを付けて何か聞いている。
「落語家さんみたいだね~」と言っていたら、この日の主役、柳家さん生さんだった。
終演後、お見送りに立っているさん生さんに、度胸のある友人が声をかける。
「開演前ドトールにいらっしゃいませんでしたか?」
すると師匠は
「見られてましたか~。稽古してたんです」
こんなにベテランになっても、直前までちゃんとお稽古するんだ~
と小さく感動。
3月には舞台版の公演もあり、早速チケットをゲット。
今度は検閲官が内野聖陽さん
座付き作家が瀬戸康史さん
とっても楽しみだ。
落語もちょっとハマりそう
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます