「江戸時代の思い出」 ナイロン100℃
作・演出 ケラリーノ・サンドラヴィッチ
2024/7/19 本多劇場
とにかく、笑いっぱなしの舞台だった。
大声で笑ったり、くすっと笑ったり、吹き出したり・・・
客席から笑い声が溢れていた。
内容は・・・ほぼない・・・(失礼)
時は江戸時代
茶屋の前で武士之介(三宅弘城)が参勤交代からはぐれた侍、人吉(大倉孝二)に無理やり思い出話を聞かせる、というもの。
語り始めた思い出は現代のこと、つまり江戸時代からすれば未来の話。
最初からでたらめ感が漂う。
現代の5人組がタイムカプセルを掘るために集まるけど、見つからずにあれやこれや。
会話の一つ一つがばかばかしくて、さっぱり先に進まない。
つまらない、と帰ろうとする観客(俳優さんたち)を通路に現れた落ち武者が止めて引き戻したり、
観客にスポットライトを当てて心の声を勝手に流したり、色んな所にばかばかしい仕掛け。
次の思いでは江戸時代の飢饉のこと。
茶屋の娘たちは食べるものが無くて、客を食べてるらしい。
独り占めしようとする末娘おにく(奥菜恵)がかわいいのに悪~い顔をして、
男をだましたり、姉たちを陥れたり・・・
悪玉(池田成志)は随所に現れて悪いことをするし、
坂井真紀さんは疫病で斑点だらけだし、
顔がお尻っていうわけのわからないケツ侍なるものが出てきたり、
犬山イヌコさんの迷子の子供はびっくりするくらい子供だし。
とにかく何の脈略もなく、ひたすらばかばかしく笑えるってなかなかないかも。
過去からの積み重ねとか、
いろいろなつながりとか、
昔の記憶とか、
結局どうでもいいような気にさえなってくる。
江戸時代っぽいかっこをしているだけで、
時代考証もあったものじゃないけど、
でも楽しい。
一緒に行った友人と
なんだかわからないけど面白かったね~
と笑い合う。
小難しいことを考えてくよくよするのがばかばかしくなる。
それにしても、いつもながらケラさんの発想力ってすごい。
何でこんなこと思いつくんだろう、って思う。
三宅さんのマイペースでひょうひょうとした感じと
振り回される大倉さんのおとぼけな感じも
みているだけで、ニマニマしちゃう。
あ~ばかばかしかった!
でも楽しかったです
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