今年の夏がやってくると、我が家は築17年。
だいたい築10年を過ぎたあたりから、家の内外にちょこちょこ不具合が生じてくる、という声がちらほら聞こえてくる。
比較的早い段階で修理や交換が必要になってくるのは、給湯器や便器・水栓などの設備関係。
我が家も数年前、ある日突然お湯が出なくなり、給湯器を交換した。
設備機器や家電の場合、修理の部品は概ね10年で生産されなくなってしまうので、必然的に交換となってしまう。
ちょっと調子が悪いな、と思ったら、あまり長い間様子を見ないで、早めの点検・修理をお勧めします。
さてさて、給湯器を交換した我が家でしたが、このころ庭のウッドデッキもかなり劣化が進んでいた。
この業界の「同業者あるある」で、自分の家のメンテナンスは後回しになりがち。
我が家の場合、建設当時、ウッドデッキにかける予算があまりなかったため「SPF材」という安価な部材で施工していた。
「SPF材」とは、Spruce(えぞ松)とPine(松)Fir(もみ)の3種類を総称したもので、この3種類の頭文字をとってSPF材と呼ばれている。
おもに2×4住宅に良く使われる木材で、比較的柔らかく加工しやすいこともありDIYでも扱いやすいらしい。
耐水性が低いので、外部で使う場合には定期的に塗装をしなければならないのに、メンテナンスしたのは一度きり。
ついついそのままにしてしまっていたため、一部が腐食して割れてきてしまい、ちょっと危険な状態・・・。
ということで、思い切って「イペ材」という耐水性のある堅い木材で作り直すことになった。
イペ(別名パオロぺ)は、ノウゼンカズラ科の広葉樹で、ブラジル・ペルー等アマゾン川流域に生育する強度と耐久性に優れた代表的なウッドデッキ材。
無塗装でも20~30年は大丈夫、と言われていますが今回の施工会社の保証期間は10年。
新築当時のデッキがこちら
竣工時にプロのカメラマンに撮影してもらったのですが、当時はデジカメではありません・・・
写真がなんだかぼんやりしている。
このときはデッキの上にTOTOのガーデンシンクを設置し、和室の濡れ縁との境目にトレリスを立てただけ。
ついでに奥に見える物干し台もデッキ材で作ってもらった。
新しくなったデッキはこちら
ガーデンテーブルセットは「ディノス」で購入。
この形は人が集まったときにたくさん座れてとても便利。
最初に買ったものは壊れてしまい、これは2代目なのですが、とうとうカタログから姿を消してしまい、残念でならない。
これが朽ちてきたらどうしよう・・・。
ガーデンシンクも錆が出てきたので処分し、それまで使っていたガーデンシンクのシンク部分と水栓だけデッキ材にはめ込んでもらった。
シンクの向きを変えて、横の壁にはフックでガーデングッズを引っかけられるようトレリスを貼り付ける。
なんとなく一体感が出た気がする。
和室との境のトレリスは撤去して、同じデッキ材で鉢などを置ける棚を作ってもらう。
同じくデッキ材で収納ベンチも作ってもらった。
テーブルセットの写真にあるベンチは、業者さんが間違って作ってしまったということで、いただいちゃいました
肥料や殺虫剤、土のストックなどかなりの量が入ります
ただ・・・
デッキ材で作っているので、とにかくフタが重い!
手を挟まないように要注意
物干し台もリニューアル
前回は高さの半分くらいのところに横に1本、支えの部材が入っていて、シーツなどを干すときにちょっと邪魔だったので、今回は無くしてもらった。
物干し台の奥にあるのは夏ミカンの木
新築時の写真と比べると、やはりずいぶんと生い茂っていて、年月の流れを感じる。
この小さな木にあんなにたくさんの実がなるのがとても不思議。
ところで、我が家には 外からはほとんど見えないところに もう一か所デッキがある。
このダイニングの窓の前の一坪のスペース
以前は屋根が無かったのですが、ポリカ―カーボネートの波板で簡単な屋根をつけた。
雨があたらないので、ここはもう少し耐水性の低い「バツー材」
バツー(セランガンバツー)は東南アジア産の広葉樹で、イペ材には劣るけれど、耐久性が高い割に価格がお手ごろ。
木材のメンテナンスが大変で、天然木はちょっと・・・という方には人工木材のデッキ材も各メーカーから出ている。
掃き出し窓の前にウッドデッキがあると、窓を開けたときに部屋と一体となる空間が生まれ、部屋が広く感じられる。
デッキの上で花や野菜・ハーブを育てたり、ガーデンチェアで涼んだり・・・
と世界が広がりますね。
ご紹介したようにデッキ材にはさまざまな種類があり、金額もさまざま
形もそこそこ自由に作ることができる。
住宅を新築するとき、リノベーションするとき、お庭のリニューアルをお考えの時など、施工会社や設計者にご相談ください。
ちなみに当事務所がいつも一緒にお仕事をさせていただいているウッドデッキの会社は
こちらのホームページにデッキ材のことが詳しく書いてありますのでご参考までに。
デッキ以外でも築10年を過ぎると、家の外回りはじわじわと劣化していく。
施工会社や住宅メーカーから、屋根や外壁のメンテナンスのご案内が届いたりし始めるのもこの頃。
建物を長持ちさせるためには早めにメンテナンスするに越したことはない。
ただ、建物の周りの環境によって、緊急度合いはまちまち。
中には、不安な気持ちをあおって高額なメンテナンスを勧める業者も存在するので、信頼できる施工会社に相談してみてください。
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