先週は演奏会が3つ(加えてOB練習)と忙しい一週間で疲れ気味。体調管理
に留意しなければ。
2月26日(日) 東京交響楽団川崎定期--今シーズンの最終回に音楽監督
ユベール・スダーンが登場。会場の新百合ヶ丘、テアトロ・ジーリオ・ショウワは
川崎定期としてはこれが最後となる。
<プログラム>
1.モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」(1775年作曲)
2.シェーンベルク 交響詩「ペレアスとメリザンド」 (1902~03年作曲)
指揮;ユベール・スダーン
ヴァイオリン;パク・ヘユン(韓国)
1.モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」(1775年作曲)
実は初めて聴く曲。ソリストは今年20歳になる韓国の有望株パク・ヘヨン(女
性)。2009年のミュンヘン国際音楽コンクールで史上最年少優勝。真紅のド
レス、170cm(?)の長身。ソリストとともに弾むオーケストラ(弦)がいかにも
モーツァルトでよかった。スダーンはモーツァルトもすばらしい。
アンコールJ.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番より アンダンテ」は
すばらしかった。韓国は次々に新しい人が出てくる。
2.シェーンベルク 交響詩「ペレアスとメリザンド」 (1902~03年作曲)
昨年は、シェーンベルク没後60年。1874生まれのシェーンベルクはユダヤ
人でオーストリアから米国に渡っている。シェーンベルクというと無調音楽と
か十二音技法をまっさきに思い出させる。しかし、この「ペレアスとメリザンド」
--ドビュッシーのオペラの直後に生まれた--は、ワーグナーの影響を受
けた、豊かな後期ロマン派の音楽だった。むろん初めて聴く音楽だが、ワー
グナーといわれても分からないかもしれない。単一楽章でとぎれることなく、
変化する音楽。スダーンはいつもどおり指揮棒を持たず、全身を使っての細
かな指揮。東京交響楽団は外来のオーケストラと遜色ない演奏だった。
演奏後はユベール・スダーンが英語によるスピーチ--「当楽団のチェロ奏者
の鷹栖さんが亡くなりました。人として、そして音楽家としても素晴らしい方だっ
た鷹栖さんに、シェーンベルクが若いころに書いた美しい曲を捧げます」
珍しくアンコールが演奏された。涙が出そうな、とてもいい音楽だった。シェーン
ベルクの「ハープと弦楽のためのノットゥルノ(夜想曲)」であった。これがシェー
ンベルクとは。
バス通りから会場を眺める
開演前のステージ
休憩時間ロビーより 昭和音楽大学キャンパス
テアトロ・ジーリオのコーヒーはリーズナブル(250円)
2月28日(火) 平日の夜は、翌日がきついので、原則として演奏会など予定を
入れないことにしている(--以前書いた)が、佐藤正浩さんが指揮をされるとい
うオペラを聴きに行く。あらかわバイロイト特別公演プッチーニ作曲『修道女アン
ジェリーカ』、『ジャンニ・スキッキ』(いずれも原語上演)。どちらも初めて聴くオペ
ラである。会場はサンパール荒川大ホール。日比谷線三ノ輪から徒歩10分とい
う初めて行くホールである。
日比谷線では秋葉原-仲御徒町-上野-入谷-三ノ輪-南千住-北千住と
駅が並んでいる。昔、営業時代に入谷に得意先があり、月に1回は行っていた
が、三ノ輪が入谷の一つ先であるとはこの日まで知らなかった。
余談だが、三ノ輪といえば、『銭形平次』に登場する「三ノ輪の万七」親分で有名
だ。「銭形平次」(大川橋蔵)は亡くなったが、「三ノ輪の万七」親分はお元気らし
い。
『修道女アンジェリーカ』、『ジャンニ・スキッキ』は『外套』とともにプッチーニ三部
作と呼ばれている。初演は第一次世界大戦(欧州大戦)直後の1918年。うかつ
にも20世紀の音楽とは知らなかった。同時代には既にリヒャルト・シュトラウス、
ストラヴィンスキー、シェーンベルクが活躍している。
1.『修道女アンジェリーカ』
女性しか出てこない、珍しい悲劇。アンジェリーカの腰越満美(Sop.)がすばら
しかった。公爵夫人の小畑(朱美)さんもさすが。舞台はシンプルなもの。字幕
は舞台上方に大きく、見やすかった。
2.『ジャンニ・スキッキ』
遺産争いの喜劇。出演者はサッカーのユニフォーム姿。後半出演の公証人は
サッカーの審判姿がおもしろかった!ラウレッタの中村芽吹さんはよかった。
その有名なアリア「私のお父さん」はここで出てくるのかと初めて知った。あら
かわバイロイト公演監督の田辺とおるさんは、ジャンニ・スキッキ役で登場。リ
ヌッチョ(テノール)の武井基治さんもすばらしかった。
オーケストラはおそらく臨時編成だろうが、よかった。--佐藤さんが出演者と
オーケストラをよくまとめていた。
帰宅は22時50分。グッタリ~であった。
3月3日(土) 晴れ。日差しが明るい。母の命日。錦糸町の新日本フィル定期演
奏会へ。当日の指揮者はスピノジというフランス人。180cmはあろうかという長
身。スマートなビジネスマン風である。この日は、珍しく知った曲ばかり。どんな
曲かというよりどう演奏するかが焦点である。
<プログラム>
1.モーツァルト 歌劇『魔笛』序曲(1791年作曲)
2.モーツァルト 交響曲第35番『ハフナー』(1783年初演)
3.ドヴォルジャーク 交響曲第9番『新世界より』(1893年初演)
指揮;ジャン=クリストフ・スピノジ
1.モーツァルト 歌劇『魔笛』序曲
ゆっくりめの序奏からアレグロに入ると、むしろ速めのアレグロとなった。タイム
は7分を切ったのではないだろうか。
2.モーツァルト 交響曲第35番『ハフナー』
おじぎをするやさっと構えた。第1ヴァイオリンは10人(?)~コントラ・バス4人。
音楽的に多少変わったモーツァルトだった。微妙なアゴーギクと大胆なデュナー
ミク。そして、ここでも速めのテンポ。ボカアおもしろかった。終わった後は、スピ
ノジもやりたいことをやりましたという表情であった。
休憩時間はこの日コーヒー(400円)ではなく、グラス・ワイン(赤600円)にした。
プログラムには、ゲルハルト・ボッセ(90)と首席オーボエ奏者ルンブラス(40)
の訃報が載っていた。ボッセのブランデンブルク協奏曲は忘れられない。
3.ドヴォルジャーク 交響曲第9番『新世界より』
母が亡くなってちょうど1年、大震災からもまもなく1年である。「新世界より」と
いうタイトルが心に響く。
第1楽章;やや速めのテンポでこきみよく、デュナーミクが大きい。休止が気持
ち長めですばらしかった。第2楽章;例のイングリッシュ・ホルン(森明子さん)
も心にしみわたる。ブラス・アンサンブルも味わいがあったし、弦も立派だった。
第3楽章;フルート(白尾さん)とオーボエ(古部さん)が活躍。第4楽章デュナ
ーミク大きく、男性的。ヴィオラのきざみもすばらしい。総じて若々しく、インスピ
レーションに満ちた『新世界より』といえるだろう。
第4楽章が最後のディミヌエンドが終わるやいなや、余韻もものかは「ブラボッ」
と大声を出した人がいた。その後にどっと大きな拍手。
カーテンコールでは、スピノジがイングリッシュ・ホルンの森さんに近づき、握手
と抱擁をかわした。コンマスの崔さんとも熱い抱擁。スピノジはオケに向かって、
盛んに拍手。譜面台の楽譜にもキス。笑いを誘った。
15時47分終演。
この日は東京スカイツリーがよく見えた
開場1分前 左側にチラシ配布の人々がスタンバイ
入口でもらったチラシは、すぐ要不要を選別して「チラシ回収用」へ
左がスピノジ 右はトーマス・ダウスゴー
* * * *
3月2日(金) 田園都市線、鷺沼駅の信号故障で、朝のダイヤが混乱。始業に
は間に合ったが、いつもより30分以上かかった。このようなトラブルがあると本
当に疲れる。まだ金曜--翌日が休みでよかった。
3月3日(土) いつのまにか近所に梅が咲いていた。昨年より遅いかしらん。
河津桜も昨年より一週間以上遅いようだ。
「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」(嵐雪)
3月4日(日) ブログ作りの後に、健康のためウォーキング1.5時間、4.7km、
7,000歩。
慶應一貫校予定地 建設中
新しくできたクリニック (ウォーキング途中で)
コメダ珈琲店 横浜江田店
(関東1号店 平成15(2003)年5月オープン)
うかい亭
紅梅 には見えないかしらん
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