1月23日(土)、しんしんとした冷え込み。昨日のお酒がやや応えてい
る。先週に引き続き、すみだトリフォニーの新日本フィル定期へ。
この日の指揮者は、デンマークのトーマス・ダウスゴー。1963年7月
4日生。初めて聞く名前だ。
渋いプログラムのせいか、寒さのせいか、1階はやや空席が目立った。
<プログラム>
1.シベリウス 組曲『レンミンケイネン』--4つの「カレワラ」伝説
2.ニールセン 交響曲第5番
指揮;トーマス・ダウスゴー
イングリッシュ・ホルン;森 明子
コンサートマスター;崔 文洙
以下、いつもながら、つたない感想を
北欧の二人の作曲家を取り上げた。二人とも1965年生まれである。
二人ともG.マーラーの5歳下ということになる。
T.ダウスゴーはデンマークの指揮者であり、ニールセンは母国の作曲
家である。ダウスゴーは長身、185cm以上あるのではないかしらん。
弦の配置は、2ステージともに14型(14-12-8-10-6)である。
1.シベリウス 組曲『レンミンケイネン』--4つの「カレワラ」伝説
「カレワラ」はフィンランドの民族叙事詩であり、「英雄の地」の意であ
る(→こちら)。「レンミンケイネン」は、「ドン・ファンさながらの若者」
である。
(1)レンミンケイネンと島の乙女たち(15分)
ダ氏は長身の両膝を曲げた指揮。指揮台の上で、重心を左右前後に
動かす。バーンスタインや小澤征爾に似たスタイルだ。それが音楽表
現と結びついている。
softな音楽であり、fになってもうるさくならない。
(2)トゥオネラの白鳥(9分)
「トゥオネラの白鳥」はムラヴィンスキーのLPで聴いた。これは福永陽
一郎先生絶賛の名演だった(中でも「ルスランとリュドミラ」序曲はすご
かった)。
今回、改めて聴くと、この曲にはワーグナー風の音も登場する。
チェロのソロは客演の服部誠さん(東フィル首席)。森明子さんは、オ
ーケストラの中で、立ってのソロ--すばらしかった。終わると一瞬拍
手が起きた。
ちなみに「トゥオネラ」は黄泉の国である。
(3)トゥオネラのレンミンケイネン(15分)
不気味な静かな世界(ppp)にレンミンケイネンが迷い込んだか。
(4)レンミンケイネンの帰郷(6分)
ワクワク、ドキドキの世界だ。ダ氏は、subito pでハッとしゃがみ込む。
後半は明るさが見える音楽。レンミンケイネンは無事故郷へ?
終了後、ダ氏はまっさきに森さんを立たせた。ダ氏も満足そう。
この日の木管首席は、古部(Ob)、荒川(Fl)、重松(Cl)、坪井(Fg)の
各氏。ホルンは吉永さん他。
2週連続の定期となったためか(--仮説です)、何人かの客演が入
っていた。オーボエの2ndで客演となった、若手の山本楓さんは芸大
院生?
いずれにしても若手音楽家の成長は楽しみだ。
2.ニールセン 交響曲第5番
ニールセンを聴くのは初めてではないかしらん。叔母さんいわく「最近、
よくやるわよ」。
ニールセンはブラームスにも会ったことがあるという。ロマン派から「進
化」したといえるのだろうか。
第1楽章 Tempo giusto--Adagio(28分)
弦によるppp開始。4分ほどして、スネア・ドラム(柴原誠さん)がトライ
アングル、ティンパニと登場。悪魔の行進だ。途中で、一転、暖かい風
が入ってくるが、またしてスネア・ドラムやピッコロが活躍、喧噪の世界
となった。16分頃、スネア・ドラムは途中退場したと思ったら、すぐに舞
台裏から聴こえてきた。
第2楽章 Allegro--Presto--Andannte poco tranquillo--Allegro
複雑な心理。f基調の音楽と思いきや、静かにさまよう世界に入る。後
半は金管やティンパニがfでリードし、ダ氏が思い切り両手を挙げて、
終わった。
演奏終了後、ファゴット、スネア・ドラム、クラリネットの順で紹介され、
温かい拍手が送られた。
ダウスゴーは、オケからも熱烈な拍手が送られていた。
今後も新日本フィルに客演の機会が増えるのかもしれない。
(15:50終演)
この日は、厳寒につき叔母さんとの反省会はなし。
チラシ
プログラム
雪が残る公園
梅の開花はもうすぐかな。
CDを返しに。
11:52 急行
錦糸町に到着。
JR錦糸町駅
錦糸町駅前
錦糸町のスタバ。喫茶店の激戦区だ。
「タワービュー通り」という名前が付いた。
招待券の行列?
本日の予定
13:15 「ただいまより開場いたします」
モニターより
葛飾北斎(1760?-1849)は長生きだった。
古典派~ロマン派の時代と重なっている。
北斎の複製を観る。
富嶽三十六景「駿州片倉茶園ノ不二」天保2(1831)頃
富嶽三十六景「信州諏訪湖」
下諏訪宿は甲州街道と中山道が交わる交通の要所
葛飾北斎と西洋音楽の年表
終演後 この日もサイン会が行われた。
錦糸町駅前
中央林間行急行
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家内が大のニールセン好きなので、影響されてよく聴いてますが、前衛的な要素を含みながらも威風堂々とした正統派音楽、すごく清々しいです。
ニールセン5番はスネアのアドリブソロがありますね。うちにあるCDは結構猛々しい演奏になっていますが、新日本フィルの演奏はどうだったでしょうか??
ニールセンがお好きとは?かなりの「通」でらっしゃいますね~。オーケストラをやっておられたんですか?
スネア・ドラムは、第1楽章後半の強打がすごかった!です。
第2楽章のスネアのアドリブソロについて、ニールセンは「想像力を駆使して、それまでの音楽の流れを完全にせき止めるような演奏をしてほしい」と初演の打楽器奏者に伝えたらしいです。
珍しいプログラム、ぜひとも聴きたかったです!
妻はフルート奏者です。あまり大声ではいえませんが…。時にオケに加わることもありますよ。
僕も(趣味ですが)オーケストラで打楽器をしてるので、夫婦の話題の中心は音楽です。
第2楽章にスネア・ドラムのアドリブがあるのですか?スネア・ドラムの柴原さんは第1楽章で裏に回ってから第2楽章は出てきませんでした。カットしたのか?裏で叩いていたのか?--初めて聴く曲はよく分かりませんネ(笑)。
その後少しく調べたら、ニールセンは、バルビローリやブロムシュテットが得意なようですね。