7月16日(土)、午後の苑地専門委員会を終え、そそくさとサン
トリーホールへ移動。
ジョナサン・ノット指揮、東響第701回定期を聴く。メインプロ
グラムのマーラー5番を聴きたくて、スポットで購入したものだ。
ジョナサン・ノットの登場とあって、P席も含め、ほぼ満員だ。
座席は2C-13-13。
弦楽五部は、コントラバスが下手に位置する対向配置。
この日のプログラムは、いずれも1900年~1910年の作曲だ。
<プログラム>
1.ラヴェル 海原の小舟(管弦楽版)
2.ベルク 七つの初期の歌*
--休憩--
3.マーラー 交響曲第5番 嬰ハ短調
指揮:ジョナサン・ノット
Sop.:ユリア・クライター*
コンサートマスター:水谷晃
1.ラヴェル 海原の小舟(管弦楽版)
ラヴェルは、1905年30歳の時、「鏡」という5曲から成る組曲を
作曲した。「海原の小舟」は、その第3曲をラヴェル自身が管弦
楽版に編曲したものだ。
木管首席は、フルート相澤、オーボエ荒、クラリネットヌヴー、
ファゴット福士の各氏。
ジョナサン・ノット特有の、やや手首を使った、ゆらゆらした指
揮に、波間に小舟がただようような音楽。原曲がピアノ曲とは想
像できない管弦楽だ。
(演奏時間:7分強)
2.ベルク 七つの初期の歌
「七つの初期の歌」は、1905~08年に作曲(ラヴェル「鏡」と同
じ頃だ)。ベルク(1885-1935)は新ウィーン楽派の一人だが、こ
の曲はシューベルトのドイツリートの伝統の延長線にある。
ソプラノのユリア・クライター(1980~)について、どこかで聞
いた名前だと思ったら、ザルツブルク音楽祭アーノンクール指揮
でパミーナを聴いていた(→こちら)。
ユリア・クライターはジョナサン・ノットを上回るかのような長
身。175cmはあるのではないかしらん。ゲルマン顔だ。濃い緑色
のドレス。
ユリア・クライターは見事な発声の美声。
私の席は2階席最後方で少し遠く、歌曲の場合は2階席であれば最
前列を選ぶべきだった。むろんP席よりははるかにいいだろうが。
ちなみに弦楽五部は12型。(演奏時間:約17分)
演奏の盛り上がりに、カーテンコールは5分以上続いた。
--休憩--
3.マーラー 交響曲第5番 嬰ハ短調
今更ながら、マーラーの交響曲第5番が作曲、完成したのは1902年。
マーラーのウィーン時代の絶頂期だ。
余談だが、この頃、1901年には福澤諭吉が亡くなり、慶應義塾ワグネル・ソサィ
エティー(現在は「ワグネル・ソサィエティー(慶應義塾大学公認学生団体)」
が正式名だが。)が産声をあげている。
なお、ジョナサン・ノットのインタビュー(プログラムp18)に
よれば、「第5番に関しては、衝撃的なことに、最近パリの
『CLASSICA』誌で8人の選者が演奏者を伏せて聴き、バンベルク
交響楽団と私の録音を第1位に選んだのです」
弦楽五部は15型だったかしらん。
(1)出だしのトランペットは難しいのだろう。はたしていささか不
調だったが、その後のアンサンブルはリズムのきざみといいデュ
ナーミクといいすばらしい。
(2)すぐ第2楽章へ。ヴィオラパートが一体となって揺れながら、
凄い演奏だ。「全力投球」というか、まるで粘りのバーンスタイ
ンをとんがらかしたようだ。ノットは右を向いたり、左を向いた
りとめまぐるしい。
(3)この曲はホルン(首席は上間さん)の活躍どころ。弦のピチカ
ートもすばらしいが、トランペットはここでもやや不調?
(4)有名すぎるアダージェットの弦楽アンサンブル(+ハープ)。
第4楽章に置かれると、単独で演奏されるのとでは印象が異なる。
legatoの極みであり、クレッシェンドも効かせている。弦はいつ
もながらすばらしい。
(5)すぐに終楽章へ。激しい演奏だ。前半は一瞬乱れそうになった
ように思うのだが。意外性のpがすばらしい。後半は弦が揺れに
揺れ、フレーズが音楽的だった。
演奏が終わるや、私の左隣のご婦人(お婆さん)は身を乗り出す
ようにして大拍手。しかるに私の右隣の中年男性は見事なまでに
拍手なし(笑)。私はその間に挟まって・・・・・・。
カーテンコールでは、ホルン、トランペット、金管、木管、ティ
ンパニ、ハープと次々に立たせていく。会場全体としては興奮の
拍手。最後は、恒例(?)、ジョナサン・ノットが誰もいなくな
ったステージに一人登場し、スタンディングオベーションを受け
ていた。
私の印象では、ジョルジュ・プレートル系のデュナーミクのハッ
キリした辛口の興奮する演奏だった。ノット/バンベルク盤をさ
らに大胆にした演奏と言えばいいかしらん。(演奏時間:約72分)
翌日の新潟の演奏会(同一プログラム)ではどうだったのかしら
ん。
15:38
15:44
15:45 しぶそばで急いで食事。
15:48
16:03 あざみ野
16:15 多摩川
16:35 表参道で銀座線へ
16:44
17:05
17:07
17:09
17:10
17:11
17:12
17:13 傘を忘れるな!
17:14
17:15
17:16
17:16
17:16
17:34
17:34
18:42 喫茶コーナーはお休み。
18:46 休憩中--トイレは長蛇の列
18:52
18:53
20:19 歓声に応えるJ.ノット
20:20 分散退場中
20:20
20:22
20:24
20:26
20:27
20:34
20:34
20:35 帰りは赤坂から
20:36
20:41
20:43
20:44 半蔵門線表参道
21:10 あざみ野に戻る。
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