4月20日(土)、午前中の現役/OB連絡会を終え、午後は新日本フィ
ルの定期演奏会へ。昼食は錦糸町で牛タン。お代わりしてタンといた
だく。
<プログラム>
1.ドヴォルジャーク チェロ協奏曲 ロ短調 op.104、B.191
--休憩--
2.グラズノフ 交響曲第5番 変ロ長調 op.55
指揮;ワシリー・シナイスキー(ロシア)
チェロ;宮田 大
コンサートマスター;崔文洙
以下、いつもながらつたないコメントを・・・・・・
1.ドヴォルジャーク チェロ協奏曲 ロ短調 op.104、B.191
この日は、短調と長調、協奏曲と交響曲というプログラム。2曲とも
CDを所蔵している。
ドヴォコン(ドボコン)はというとフルニエ、セル盤を愛聴している
(一般的に定評があるのはロストロポーヴィチ、カラヤン盤かしらん)。
フルニエもさることながら、セルとベルリン・フィルのバックがすば
らしい。
シナイスキーを聴くのは初めてだ。プロフィールによれば、イリヤ・
ムーシンに師事、1973年カラヤン国際指揮者コンクールで金メダルを
受賞(--小泉和裕がカラヤン国際コンクールで優勝したのが1973年
だが、同一コンクールで、金メダルと優勝だったのかどうか)とある。
巨漢というか大変大柄な人だ。
宮田大は今や実力・人気ともにトップクラスのチェリストだ。平成21
(2009)年第9回ロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで日本人
として初の優勝を遂げている。身長は170cm前後というところかし
らん。
前置きはそれくらいにして、久しぶりに聴いたドヴォコンははたして
すばらしかった。
(ベトナムの協奏曲はベトコン?--まことにくだらない)。
弦楽五部は10型かしらん--コントラバスは4丁。木管のセンターは、
フルート荒川、オーボエ古部、クラリネット重松、ファゴット坪井の各
氏。ちなみにホルンの首席は吉永氏。
シナイスキーは指揮棒を持たない指揮。右手で拍をきざみ、時々左手
を使う。あまりきれいに抑えないで鳴らす「芸風」だ。宮田さんは一
心不乱といっていい演奏ぶり。バックでは、あらためてクラリネット、
フルート、ホルンなどの活躍が目立った。
終わるやすぐにボラボーとなった。
この曲のクラリネットを再認識した。
アンコールは、有名な「鳥の歌」。思ったより大きな音で、みんなが
聴き入るほどにすばらしかった。
--休憩--
休憩時間は、赤ワイン後、ゼミの先輩でもあるKo先輩と音楽談義。
2.グラズノフ 交響曲第5番 変ロ長調 op.55
グラズノフの交響曲第5番は、昔、どこだったか生で聴いて気に入った
曲だ。作曲は19世紀末の1895年(チャイコフスキーは1893年に亡く
なっている)。
この日のタイミングでいえば、第1楽章4分45秒、第2楽章4分50秒、第
3楽章8分45秒、第4楽章7分と後半の方が長い。変ホ長調ということも
あるが、大変西欧的で明るい音楽だ。
ここでもシナイスキーは伸び伸びと音楽を鳴らしていた。第4楽章はと
くに好きな楽章。新日本フィルは乗っている演奏で、私も大満足。
演奏が終わると、シナイスキーと崔さんがハグハグ。カーテンコールで
は、フルートから始まって、ピッコロ、オーボエ、クラリネット、・・・・・・
と次々に立たせていく。
やおらコンマスの崔さんが大きく振りかぶったと思ったら、「ハッピー
バースデーソング」の大合奏が始まり、シナイスキーに大きな花束が贈
られた。
まさしく「当日」、72歳の誕生日だったんですね~。
シナイスキーさんは、洗練されたステージマナーだ。
プログラム 右上がシナイスキー
11:31 渋谷の地下
11:32
11:36 押上行
12:07
12:12 錦糸公園の新緑
12:14 新緑の北斎通り
12:19 お昼時の行列
12:23 何でも書いてあるのはgoodだ。
12:29 私の定番「ねぎしセット」
12:49 マックで一服
13:04 久しぶりの日経
13:09 東京スカイツリー
13:11
13:14
13:15 「お待たせいたしました。ただいまより・・・・・・」
13:16
13:31 左から長谷川、エリクソン、飯島、川上の各氏
13:51 不要なチラシはすぐに捨てる。
14:49
14:50
14:51
14:53
14:57
15:46 お開き
15:47
15:48 ハッピーバースデーtoマエストロ
15:50
15:56
17:02 あざみ野に戻る。
わたしがいつも聴くレコードは、ロストロポーヴィチ/セル/クリーブランドの演奏です。デプレの盤もありますが、チェリストの素晴らしさに比べてバレンボイムのオケが凡庸極まりない。それに録音がオーバーレベルでそこいら中で音が歪む。
ベトコンはベトナムの協奏曲ではなく、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲のことです。ベトコン、メンコン、チャイコンなどと言います。高校生の頃、スターンやハイフェッツの演奏でメンデルスゾーンとチャイコフスキーの協奏曲をカップリングしたLPレコードが大流行し、メンチャイ盤と呼ばれていました。
ドヴォルザーク(日本語表記のこの発音はチェコ人が発音するものとは似ても似つかぬものです。昔プラハへ行たときの体験。)のチェロ協奏曲のことがパイプの煙の中にあります。
ロビーコンサートでのユリウス・クレンゲルの曲は今ではほとんど取り上げられることのない曲です。作曲者はゲヴァンとハウス・オーケストラのチェロの主席を30年にも渉って務め、ライプツィヒ音楽院の教授として多くのリストを育てたチェロ奏者、斉藤秀夫、フォイアマン、ピアティゴルスキーなどの先生です。
このブログを読んで、わたしもドボコンが聴きたくなりました。
「ユリウス・クレンゲル」についてはまったく知りませんでした。19世紀半ばの生まれなんですね~。
ドボコンのベストは、ロストロさん/カラヤンと思い込んでいましたが、今あらためて調べると、フルニエ/セル盤が実に6度目の1位なんですね~。
思い込みは怖い?