いぜなトライアスロンから帰って来ると、石垣島には少し冷たいミーニシが予定調和のように吹いてきた。日本列島に寒気が降りて来ると、南西諸島には、涼しい北風が吹いて、焦げ付くような紫外線に痛めつけられた皮膚に優しくなでてくれる。
内地にいる間は、この11月という空気が好きだったな。木枯らしが来る前の、吐く息が白くなる前の、少し湿気を帯びてかすんだ、何かしら厳かに静まり返った風景が好きだった。里は刈を終え稲藁の燃やす煙が山の麓にたなびき、紅葉を終えた雑木林も潔く秋の日を浴びて、やや風が吹くたびに乾いた落ち葉がカサと音を立てる。11月の音も匂いも好きだった。
里山だけではなく、都会の片隅の11月の空気も好きだったが、いつまでも11月の印象が離れないのが東京都の雑司が谷に漱石の墓を訪ねた40年前の11月。黄葉の霊園は秋の霞を帯びて、都会の真ん中とは思えないほどしんとした空気感がたまらなかった。東北の11月より、オイラの11月への思いはこちらのほうだったのかもしれん。
とにかくも、石垣島の季節感は確かに冬の訪れなのだが、昨日の職場はエアコンの効いた部屋で全員が半そでで仕事をしていたし、陽が射すと、肌が焼けるような土地なので、季節感のDNAは、破壊されているともいえる。
それはそうだ、先週は志賀高原で朝の氷点下と昼の黄葉前線まっただかでトレランし、、今週は水温25度以上の海で泳ぎ、頭に氷水をかけてもらいながらトライアスロンを経験したのだから。
明日から、4連休破壊されたDNAを少し南西諸島版にシフトするために、暖めていた石垣島海岸線トレイルの旅に出かけようぜ。
伊是名から沖縄の王となった尚円王の像、イケメンです。
このあと、伊是名の風景から
14年ぶりに伊是名に着いた
全身アカトンボ
チュウサギ
アオサギ
リュウキュウツバメ
お別れの朝
またね