ここに引っかかっている。石垣市立図書館から、徒然草を読み直そうと改めて角川書店版「徒然草全注釈」(安良岡 康作先生著)上下を借りてきて、枕元で「第二十段」まで読み進めたところ、その内容に引っかかっている。1文のみの非常に短い段なのだ。
オイラが意訳すると、
誰だったか、世捨て人が言った言葉、「ああ、もうこの世からしがらみがなくなって何も思い残すことはないんじゃが・・・ただな、【空〈そら〉の名残〈なごり〉】のみが心残りなんじゃ。」ほんとにそうだよね。
なんじゃこら。
この【空〈そら〉の名残〈なごり〉】って、何だ? 評釈も他説あるのだというが、安良岡先生は、読んで字の如し派で「文字通りSKYの意だろう。」と述べられている。あらゆる古典を研究されている権威なのだから間違いはないのだろうが、どうも壮大でしっくりとこない。名残とは、余韻とか思い出とかという意味だろが、SKYの思い出では、抽象的過ぎないだろうか。まあ、世捨て人って仏門に入って毎日暗い堂宇で、難解なお経を紐解いては念仏を唱える生活者だから広い空の下で生活できないのは心残りだなあと思う気持ちは抽象的でもなんでもなく、よく分かるのだが、仏門に入る予定のないオイラにはイマイチしっくりこない。
で、どうだろう。世捨て人を定年後に社会とのしがらみがなくなりつつある現代的世捨て人的オイラ的から立場からこの【空の名残】を【宇宙からいただいた花鳥風月の感動】と言う意味に解することに。
今朝も来てくれました。感動君。