札幌郊外藤野地区に毎日出没し、民家の畑や果樹を食い散らかしていたヒグマは、14日の朝に、地元猟友会の手によって「駆除」されたとの報道。推定8歳の♀、体長1.4メートルとの情報だが、絵で見るとお腹が大きく、あるいは身ごもっていたのかもしれない。報道は、その辺の情報は流さない。安息できる縄張りエリアからはじき出され、ヒトの生存域に出没することを余儀なくされ、生まれ来る子供のために一生懸命餌を探していたかと思うと、哀れでならない。「なぜ殺した、可哀そうではないか。」「麻酔銃で眠らせ、遠い山奥に返せばいいのに。」などの批判も多く寄せられているが、闖入者から種の命を守るのも、生きるために他の生き物の命を奪うのも、ヒトをはじめ生き物の宿命なのだから、ここは、ただただ「切ない」、「哀れだ」とうなだれるしかない。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190814-00000004-htbv-hok
山を歩いて、まもなく50年、北海道の山もずいぶんと歩いたが、ヒグマとのニアミスはあったものの遭遇したことは一度もなく、内地の山もしかり、昨年の北アルプス薬師沢で遠めにツキノワグマを目撃したのみで、効果はいまだ不明だが、この間、熊鈴とホイッスルが「魔除け」の役割をはたしてくれている。これからの山歩き、運悪く出合い頭でも遭遇と相成ることもあるやもしれんが、彼らの住みかを歩かせてもらっているのだから「笑って許して!」と挨拶するしかないのだろう。
北海道の登り残した山で気になるのが、日高の鋭鋒「カムイエクウチカウシ山1979.5Ⅿ」、略称「カムエク」なのだが、青森のwさんが、「来年は日高の山に行きましょう。」と言ってくれているので、あるいは来年運よく登頂できるかもしれない。だが都合の悪いことに、山頂直下のテン場「八の沢カール」で、今年になって二人の登山者がヒグマと出くわしけがをしている。地元の自粛要請にもかかわらず、それでも事故の後60人程度が山に向かっているとのことだが、今年だったら少し「おっかねえ」ので自粛したい。1970年の福岡大学ワンゲル事件も思い起こされる。
さて、来年、先のことは不明だが、「クマよけスプレー」を魔除けとしてサイドポケットに入れ、カムエク八の沢を歩いているオイラがいるのだろうか。今度は、クマ側が命を守る行為に及ぶのだろうか。それとも札幌の仇敵を日高で撃つのだろうか。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190814-00010000-kachimai-hok
十勝のハンターモーリーさんのブログから
https://tiotrinitatis.com/hunter/man-in-bears_aug19
カムエクと八の沢カール(ライセンスフリーから)