昨日は、アルコールを一切摂取しなかった。家にいての断酒は、インフルエンザと顔のヘルペス発症以来である。それもこれも、G病による患部うっ血をおもんぱかってのことであるが、あまり効果はないみたい。依然として、山を歩ける状態ではない。こっそりではあるが、市内のクリニック検索を始めた。
(山の思い出)
3000m峰の活火山、二番目に向かったのは松本からバスで平湯温泉へ。温泉旅館素泊まりで、朝5時過ぎには山に向かうため、宿に別れを告げた。連休前の平日とはいえ、閑散とした宿で、露天や釜風呂など晩から朝まで独り占め、もっと浸かっていたかったな。
平湯温泉に立ち寄ったのは三度目であるが、どの湯に浸かっても焼岳と乗鞍岳によってもたらされた湯は豊富で、少しだけ硫黄臭を感じるミネラルたっぷりのぬるめの湯は優しく体を包み、長いこと浸かっていたいなという不思議な感覚になるお湯だ。
日帰りの「ひらゆの森」や公共の「平湯の湯」も素晴らしいが、雨天やキャンプ道具がない場合には、旅館の湯は、何度でも入れて、休養の時間を確保してくれるから、大切な旅の施設だ。気になったのは、閑散度。昨年バスターミナルを歩いてみて、コリアンの登山者が多いなと感じたが、今年は、さっぱりなのだろう。平湯の旅館街、外国客激減にもめげず廃業しないで長く続いてほしい。大好きな、平湯温泉。笠ヶ岳再訪、西穂登頂と、まだまだ、この先、この温泉街をを訪れる機会はあるのだろう。
標高1300mの平湯温泉街から、スキー場経由の平湯乗鞍登山道は、2004年当時の山と高原地図には、一般道としての記載がなかったもので、最近の同地図には載っており、「2005年」開設の登山道と記載されており、ぜひ歩いてみたかった。
おもに下山道として使われているみたいだが、深い針葉樹の原生林を登るにつれ、北に穂高や笠ヶ岳が望見でき、金山岩下の乗鞍権現社という祠からは、北アルプスや乗鞍岳剣が峰などの主要峰の大パノラマを眺めながらの小道となっており、1日ひとりの登山者にも会わなかったし、人ごみ嫌いの偏屈登山者に格好の道であった。
標高2800mの肩の小屋までコースタイム8時間程度だが11時間もかかったのは、リハビリ歩きと肩にかけていたG3Xのシャッターチャンスが多かった証と思いたい。カメラ持参の場合は、標準コースタイムの1.3~1.5倍はかかる。(と、言い聞かせても、体力の劣化は否めない。)
樹幹から笠ヶ岳
奥穂も
前穂も
槍も
乗鞍権現社から乗鞍岳山頂の剣が峰は遠い
遅く山小屋の受付をすませたが、女主人は優しくも特等の部屋にあたる「御来光の間」を個室として割り当ててくれた。盆過ぎ、連休前の宿は、どこもすいてて良し。
御来光の間に至る廊下。東向きの窓には、御来光用のいすが置かれている。
翌朝は、山小屋にしては遅い朝食時間AⅯ7:00のため、AM4:00に小屋を出て、最高峰剣が峰の御来光遥拝登山。すっきりした日の出には出会えなかったが、雲海上に山も見えて、ゆっくりとした時を過ごす。明日登る御嶽山、来夏はぜひ登りたい白山にも会えた。夜明けの山頂は、4,5人程度であったが、小屋に戻る最中次々と登山客がやってくる。朝一番のバスは、AⅯ6:00には、畳平バスターミナルに着いているようで、1時間おきにふもとの岐阜側・平湯と長野側・乗鞍高原から多くの登山客を運んでくるようだ。
蓼科方面に日が射す
槍・穂の朝
霞沢岳の向こうに常念岳
明日登る御嶽山をバックに山頂で
朝食後、スカイラインを縫うように乗鞍高原に下山。下ること4時間30分。乗鞍高原、お目当ての「湯けむり館」の白濁風呂にどっぷり浸かり、新島々までバス、電車で松本、塩尻を経由し、御嶽の宿場町木曽福島に向かう。
乗鞍高原は、数えてみれば、今回で5回目、折り畳み自転車オリーブとの山旅で、トレイルランで、スノーシュー大会で、木曽100kマラソンの翌日に、そして今回、いずれもこの「湯けむり館」でくつろいだ記憶。白骨温泉と同質の白濁の硫黄の湯。あと何回、「白い湯」を求めて、この湯を訪れるのか。
乗鞍高原スキー場に咲いていたウメバチソウ