10日ほど前、青葉の森を歩いているときに耳にした聞きなれない野鳥の声。姿を確認できなかったので、図鑑やネットでいろいろと調べたが、代表的なさえずり音に該当する野鳥は見つからなかった。ただ、オオルリの地鳴きというか、さえずり音とは異なる鳴き声、それも警戒音だとされている鳴き声によく似ていたので、100%の自信はなかったが、あれはたぶんオオルリ夫妻が、抱卵か子育て中のため、巣の近くを通るものに対する警戒ないし威嚇のための鳴き声ではないかと書き込んだ。
そしてきのう蒸し暑いが、少し涼しくなったので、あの鳴き声をきいた森の近くを歩いたら、また同じような鳴き声、それも前回同様、別方向から「ぴぃぴぃぴぃ・・・/ちぃちぃちぃ・・」といった二羽の声と思われる声が聴こえてきた。
しばらくじっとして息をひそめていると、「来た!」一羽の小鳥が暗い森から現れて枯れ枝のようなところに止まり、また「ぴぃぴぃぴぃ・・・」とけたたましく鳴きだし、奥の小暗い森の方角から、姿が見えないもう一羽が、「ちぃちぃちぃ・・」あるいは「じぃじぃじぃ」と呼応するかのように鳴いてきた。
曇り空のヒノキ林だったため、光量が不足して、40~50m離れた小鳥を双眼鏡で眺めても、G3Ⅹのファインダーで眺めても、ただちにその声の主を確認できなかったが、ピントが合わないながらも何枚か撮った静止画を撮影直後に背面モニターで確認したら、1枚だけオオルリの♂くんの青い背中と黒い首が確認できた。(下記の写真)
「やっぱオオルリの声でまちがいなかった。!」
そして、オイラがそのオオルリくんを見つめている間、その枝から立ち去ろうとせずに、ずうっと鳴いているので、
「やっぱ、オイラを警戒し、威嚇しているんだあ!」
「やっぱ、オオルリの♂君が大きい警戒・威嚇音を発し、たぶん卵を抱いている嫁さんが、反応して、お互いコミュニケーションを取り合いながら巣を守っているんだ!」
と理解した。あまりこのオオルリ夫妻にストレスを与えてはいけないと思いながら、おいらはその場所を静かに離れた。
それにしても、野鳥の中には交尾を済ませると、子育ては♀にまかせて家庭のことなどほったらかしにしているものもいるとは聞いたいるが、オオルリ夫妻のきずなの強さと体を張って懸命に警戒・威嚇音を発し続けるオオルリくんの強さには、ある種の感動を覚えずにはいられない。ますます、この青い鳥が好きになった。
(親の懸命さといえば、今の時期のカラスくんもけたたましいが、攻撃的であり、このまえ野草園で追っかけられ脅威を感じた)
ストレスを与えて申し訳ないが、もう少しあの場所を観察し続けて、この夏、彼らの可愛い子等の姿を見届けたいな。
ピンボケではあるが、たしかに羽の青さを確認できる。こころもち白い胸が汚れているのは、身をボロボロにしてまで
巣を守ろうとしている本気度のあらわれなのか。