かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

賢治祭の日に

2022-09-21 10:26:59 | 日記

「寒いっ」という言葉が思わずもれる。台風14号が去った、昨日の午後から。台風一過は、南からの温かい空気を運んでくるという既成概念は覆された。北西から冷たい空気の一団がやってきた。当地の、今朝の最低気温は13℃とか。1000m以上の高所では、にわかに紅葉が進んでいるだろう。はやくも月末から来月中に向けて、東北の山々は錦秋の時を向かえる。さて、今秋の赤や黄の彩度はいかがか。出かけてみようぜ。

本日、9月21日は賢治さんの命日。普通、文人の忌日は「〇〇忌」という言い方をされるが、賢治さんは、「賢治祭」という愛称で、花巻市民の年中行事となっていて、あちこちでさまざまな催しが行われている。その方がいい。亡くなる二日前の9月19日夜に詠んだとされる絶筆二首のうち「方十里稗貫のみかも 稲熟れてみ祭三日 そらはれわたる」のように、まさに「忌む」というよりは、「祝祭」という感覚の方が、賢治さんの偉業に対してふさわしいような気がする。賢治さんの生涯は、まさに黄金色の収穫祭である。

おととしだったろうか、コロナ禍の初期段階で「賢治祭」の主要行事が中止されているなか、いまや北上川の水底に沈みかけてなかなか現れないというイギリス海岸を浮き立たせようと、上流の数カ所のダムの放水を止まるなどの調整をする試みがあるというので、勇んで出かけた。その日は、結局往時のイギリス海岸を踏むことはかなわなかったが、北上沿いを歩いて桜町の賢治詩碑を訪ねて、いい秋の日を送った。

今年は台風14号の影響で、このイギリス海岸の催しは中止となっている。よほどの渇水期でないとこの先実現不可能であると考えられるが、オイラの目の黒いうちにもう一度あのイギリス海岸を目にして、できるなら、またあの柔らかな泥岩の河床に立って賢治さんや花巻農高の子供たちを偲びたいと思っている。

また、命日に先立って、あの歌「み祭り三日」と賢治さんが歌った花巻市鳥谷崎神社の祭事「花巻まつり」の祭りの神輿も見てみたい。2年ほどコロナで中止されていたようだが、今年は9月9日、10日と2日に短縮されたが催されたようだ。

「賢治さんの没年が1933年なので、来年は「没後90年」なのではないか。来年9月は、「花巻まつり」、「賢治祭」、「イギリス海岸出現チャレンジ」に出かけ、オイラの「賢治アニバーサリーイヤー」にしていこうか。

ことしは、まだ賢治ゆかりの場所に行ってないのはさみしいが、イ―ハトヴ学会からの知らせで、来月末に奥州市で賢治の生涯を描いた映画が初上映されるというので、さっそくチケットぴあでチケットを購入した。せっかくだから、一ノ関、水沢、そのあたりの賢治さんゆかりの場所をあわせて訪ねてみようか。「経埋ムベキ山」も残っている。

 


 

賢治さんの命日に花や生き物たちを捧げよう

カライトソウにアキアカネ(乳頭・田代平)

ゴジュウカラさん(乳頭)

エゾオウヤマノリンドウ(乳頭・田代平)

キツリフネ(富士山麓・富士吉田)

フサフジウツギの蜜を吸うヒョウモンの仲間(富士山麓・富士吉田)

 

 

 

 

 

 

 

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